ベン・アフレックのバットマンは全体になかなか良いが、ダークナイト三部作は最低のクソ映画だと思う私(あくまでも主観なので怒らないでね)、「ザ・バットマン」には期待したけどひどかったんで、やはりティム・バートン監督の「バットマン」こそが、いまでも至高のバットマンである、と思うバットマニアの私です。
先頃、映画「ザ・フラッシュ」での、まさかのマイケル・キートンバットマンの復活には、ほとんど映画館で泣きそうになりましたっていうかちょっと涙でました(ついでにニコラス・ケイジのスーパーマンとクリストファー・リーヴにも)
そんなわけで、オーロラの名作キット、バットマンです。
まだ記事にしてませんが、これに限らず最近オーロラづいて色々完成させてます。
病気で弱気になったときに、人生で作れる模型の数が限られてるなぁ、というようなことを感じて、ならば子供のときからアコガレであったオーロラのキットは完成させるべきだろう、などというような感覚になったので、連続して作っている次第です。
▲毎度おなじみ、やっつけ合成画像。いつもこの段階になって気づくんだけど、毎回合成するなら、先に合成用の素材としての画像を撮っておけばいいのに、撮るときは完全に忘れているものだから、あとになって毎回苦労する。バカ。
いや、別にフラッシュを見て燃えたから突然作ったわけではないです、それ以前から完成してました。
このキット、元は半世紀以上前のものです。
もっと細かく言うと1965年発売のキットです。
まあ歳がばれますが言っちゃうと
なんと私と同い年のキット
私が生まれた年に発売されたキットであります(笑)
半世紀以上前で、このデキなんですから、驚きますよね
金型の保ちも驚きですが。
オーロラ亡き後、何度も再販されていますが、今回私が作ったのはMPCが再販したもので、所有再販キット自体も充分に古く35年ぐらい前に買ったキットです。
プラって長持ちするねぇw
以前オーロラの話題のときに一度書きましたが、私は模型をやめたときにキットを一度全部捨てたのですが、オーロラのキットだけは残しておいた、というぐらいオーロラが好きなのです。
最初期のキットからは少し金型の改修が入っているようで(オーロラのキットにはよくある)、一番最初は木に止まるフクロウが付属していて、木の表面にBATMANの文字が彫られていたようです。
▲オーロラのカタログより。 木の表面にBATMANの文字が彫られ、ふくろうがとまっている。おそらくマスク部分も改修されている。
バットマンなのにふくろう、ってところが、初期のまだまだキャラが固定してない感を感じさせますな。
さて、制作です
ベースのディテールなどは半世紀以上前とは思えないほど素晴らしく、対照的にバットマンはシンプルですが、これはコミックのテイストを再現しようとわざとこういう感じでしょう。
キットそのものは申し分ないのですが、さすがに古いキットなので合いは悪く、隙間埋めに苦労します。
木のディテールなどは貼り合わせて削ると消えるので、消えた部分は掘り直したり、若干モールドを掘り加えたり。
あと、前回も書きましたがオーロラ系のキットはできるだけテイストを生かしたいのでそのまま組みたいのですが、気になるところはちょっとだけ改修してます。
まずマントが異様に分厚いのですが、全部削ると死にますので、エッジのあたりだけを削り込んで少しでも薄めに見えるようにしてます。
▲くだんのマント。めっちゃ分厚いプラの塊。エッジだけでも削って少しでも薄く見せる努力をしてる。この重たいパーツが首の部分だけでホールドされるので接着に苦労するのである
腕のトゲ?みたいな部分も、分厚くて角くて、まるで豪華肉厚かつサンドでもついてるようなので、少しシャープ気味に削ってます。
手などの細部はちょっとダルいので、キットを元に、少しディテールを深く彫り込んだりしてます。
そして、このキットで一番気になるのが、曲げた右足の角度で、素組みだと・・・なんというのかな、言葉で表現しづらいんですけど、微妙に内股っぽいというか。
男ってもっとこう、普通、股開き気味じゃないですか、なんか膝が内側に寄りすぎてて男らしさがないというか、オカマっぽいというかオネエっぽいというか・・・そんなような印象を受けるんですよ、これがどうにも気になってしょうがなくて。
これだけは絶対に改修したくて、一度足を切り飛ばして、開き気味に角度を変えて接着、パテ埋めして整えて修正しました。
▲足の開き方などは改修している。上のカタログ写真と比べると微妙に違うのが分かるかな? コウモリが最高。こういう芸の細かさがオーロラの持ち味。上の写真の台座に関してはあとの文章を参照。
なお、台座に関してなのですが、実はレーザーカッターで台座の下にD.C COMICS BATMAN-1965の文字を入れた木製のベースを作ってたんですけど、この時期持ってたレーザーカッターが狭い範囲しかカットできない安いやつで(今はもっと大きくカットできるマシンを持ってます)、左右に二分割せざるをえなかったんで、仕上がりがショボく眺めていてどうにも気に入らず、結局あとでハガした、という経緯があります。
そのため、写真も台座ありのときと、なしのときで二回撮ってますので、ものによって色味が違うのでした。
塗装に関してはどうしようか悩みました。
いや、何を悩むって、私一度、アメコミ系のキットで「アメコミ塗り」をしてみたい、と考えてたからなんです。
あの、アレですね、アメコミってベタを多用するじゃないですか、筆で書いたようなベタをたくさん入れたり。
あの塗り方を、模型で再現するのを一度やってみたい、とずっと前から思ってたんです、単色で塗って黒で筆塗り調のシャドウ入れる、みたいな。
でも、正直
面倒くさそうだな
と思ったので、今回は保留しました(笑)
とにかく完成品を増やしたかったので、時間かかることはやめようと。
で、コミックだといろんな色で塗られてて、このキットも最初のカタログだとずいぶん渋いグレーのパッケージ絵ですが、私の持ってたキットのパッケはマスクとかが青いバージョンで(上のカタログ写真もそうですね)、ま、とにかく、歴代バットマン、派手なのからダークなのまで色が色々あるわけで。
▲右上がバットマン。パッケージ画像、渋い。ちなみにキャプテンアメリカはコンピュタースキャンでスケールアップしたものがポーラライツから発売され、ハルクも同様のものが発売済み、スパイダーマンもポーラライツから再販済み。スーパーマンは再販はどうだったかな(古いキットを持っているので再販情報を気にしてないのだった)
▲私が持ってたのはこのパッケージ。別物かと思うぐらい派手になっちゃってますなバットマン。
んなわけで、色、どうしようかと思ったんですが、あまり現代風のダークナイト調はこの時代のコミックバットマンには合わないし、あまり派手な青のもアレだなと思ったんで、渋めのグレーで。
イメージ的にはアダム・ウエストのテレビシリーズのバットマンの感じです。
あと、驚いたのは30数年前の胸のバットマークのデカールが普通に使えたことですな(笑)
ネタも言うと、完成直後に左腕がポッキリ折れてしまい、接着しなおしてます、よく見ると修復箇所が分かる写真があります(笑)
▲かっけーっす。と自分では思うがどうか。いや、かっけーのはキットがいいからだが(笑)