銀河ぐらますガイド 造型分室

元プロモデラー・もこもこフジタの、やっつけ模型ブログ

ずっと前には、どんなに長くてもここまでには完成させよう、と目論んでいた時期から、既に一年半も過ぎてます(笑)

最近、プライベートのほうがだいぶしんどくて、モチベーションが保てない、っていうのもあるんですが、それよりも、夜の空き時間にしか模型作れないんですけど、割と精神的にしんどいんで、夜になると毎晩酒飲んでるんですよ。
もうアル中一歩手前です(笑)
いやまあ、この歳になると、笑ってる場合でもなく割と深刻なんですけども、笑って誤魔化してる感じですね(笑) 邪推されないように一応言っときますが、夫婦仲が悪いわけではありませんので(笑)

ともかく毎晩酔ってるわけで、「ちゃんと作ろう」と思ってるコレに酔った状態で手をつけるのはまずいだろう、と考えると、なかなか手がつけられないわけです。
んで、割とどうでもいい、趣味のやっつけ模型ばっかり作ってたりするんですよね。

とはいえ、全く触っていないわけでもなくて、ノロノロと、まるでナメクジの歩みのごとく、少しずつは進んではいるんですがね、大して進んでないので、ブログを更新してないだけなんです。


そうこうしているうちに、愛用の3Dプリンターが壊れたり。
それで新しいプリンターを買ったので、既に作ってあった、一部パーツを作り直そうかと思ったりするんですが、3Dプリンターはそのマシン固有の設定をとことん突き詰めないと良い物ができないので、勉強に時間がかかったりしてました、いまだに極めてません。
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▲我が新型プリンター。QIDIのX-PLUS。とにかくデカい。邪魔(笑) 大きなパーツかつ、カーボンファイバーもプリントできるスグレモノ(高温専用ヘッドが付属している)。実売10万円前後。

ってわけで、いよいよ、作り始めから最大の鬼門であろうと想像はしていた、「飛葉カスタム」の中でも最も問題となろう
ボディ側面のレッグシールドに手をつけます

正式名称はよく分かりませんが(劇中でも一度も名前を呼ばれてないと思う(、現実にある製品はレッグシールドって名前なんでそうかな、「ワイルド7 ファンブック」にはシールドって書いてありました。
現実のマシンでは、足の保護ですが、マンガでは裏側のジェットでジャンプしたり水を渡ったり多機能で、たぶん望月先生は、防弾用って考えがメインだったんだろうな、と思います。
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さて、なにが鬼門なのか? ってさこのパーツ、マンガでは、でっかいほうが迫力があるので、キメの絵などでは、かなりでっかく誇張されて描かれているんですが、時に小さく、時に歪んで、時に超巨大、と手に負えません。
なんせ望月先生自身が、「このカットではこうが格好良いだろう。次のコマでは、こうしたほうが格好良いと思えばそうするので、コマごとにバイクの形がコロコロ変わる」と喋ってらっしゃるぐらいですからね。

最大の問題は、マンガではうまく誤魔化されていますけど
実車でそのまんま再現したら、ほとんど全く車体傾けて曲がれません(笑)

私の脳内では「曲がるときは、内側にくるほうのシールドが上にスライドする」という機構があるんだ、と勝手な解決策すらあるぐらいです(笑)

その上、もしも、実車のまんまでこれをつけるとなると、
いろんな部分が物理的に干渉しまくる
んですよね。取り付け基部も配置が難しいし、マフラーやらなんやらに当たるし。

だから、実車改造で飛葉モデルを作られた方も、かなり小さくアレンジされてましたね。

マンガでは、そもそもが
どんな風に車体についてるのか
も、ほとんど描かれてなくて誤魔化されているんですが、ごく希に描かれているのを見ると、棒一本でフレームに繋がってる感じです。
けれど、劇中で回転してスキーみたいになりますので、基部がスライドしないとそんなの不可能なんですよね。

むろん模型は走るわけじゃないんですが、
やっぱり、立体物という物理的な存在だと、やはり傾いた状態とかを想像できちゃう
んで、難しいんですよ。
あんまりでっかいとやっぱ不自然で
サイズのバランスがすっげーーーーーーーーーーーー難しいんですよね
立体でも、少し無理がある印象があったんで、基部をアレンジしようかな? って考えたんですけれど、結局、マンガに忠実にいくことにしました。
実車改造では、強度に無理があるので、やっぱり下に支える金具つけてありましたけね。

んなわけで
ここのバランスがものすげえ鬼門
と思うので、苦肉の策で、ずっと前に、こんなん作ってみてたりしました(日付入ってるからいつのかバレバレ)。

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▲ペーバーモデルで試作。実は二重になっていて・・・

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▲引っ張り出すと、大きさが大きくなるのだった。コレでちょっとずつバランスを見ようという。

んなわけで、こうした試作品を仮組みにくっつけて、延々とバランスを検討してました。

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▲うーん、どうだろ? 

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▲左右にズズッと引っ張り出して、もうちょい広いとどうかな?・・・と、こうやって、ちまちま大きさを変えて比較検討してみたわけ。ここには写ってないけど、パーツの上下に紙を貼ってみて「もうちょい上下に長かったらどうか」とか、そんなこともやってみてる

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▲検討はどうしても比較するためには写真になるが、最近のスマホやデジカメは寄りすぎると広角がつきやすいので、いろんな距離から撮影してみて検討する。ちなみにバックに写ってるオレンジの物は作りかけのテラードッグ(ゴーストバスターズ)。3Dプリンタで作った。

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▲色々角度も変えて検討してみる。なお、後部のジェットエンジンはずーーーーーーっと前から作ってあったものだが、存在感がイマイチ頼りないので、もう数ミリ大きなものに変えようかと思う。シートの完成型も載せてなかったかなぁ、と思うけど、こちらはウエザリング済で、使い古された革シートのイメージ。

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▲側面からやと、どうかなー? とか、いろんなアングルで検討。

という風に、紙でパーツのテストモデルを作って、いろんなサイズでバランスを検討してたのです。
なお、前回のブログでは色塗ってなかったと思うだけど、この写真では部分塗装済です。
まだ途中でフィニッシュではない状態ですが。
私個人はどうしても飛葉のバイクは白バイのような純白ではなく、ベージュがかった色のイメージなんで、塗装はグランプリホワイトです。この色だけは譲れませんわ。

というわけで、完全にサボてたわけでもなく、ナメクジ這いですが、色々やってました。
結果的には、ちょい太ぐらいが良い感じかなぁ? って感じてます。

んなわけで、また次回。

今回は、製作記事ではなくて
こんな製品もあったよ
という紹介話です。

んなわけで、今回ご紹介するのは(なんかテレビショッピングみたいだな)
昔、トイズワークスから発売されていた「アイアンジャイアント」のソフビフィギュアでございま~す

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▲きちんと撮影するのが面倒だったんで、写真がテキトーなのはご容赦。これはネットから拾った写真。製品の詳しいことは後述。


本家のほうのブログに、名作アニメ映画「アイアンジャイアント」の記事を書いて、「3Dプリンターで作ってます」的なことを書いたところ、同じく「アイアンジャイアント」ファン仲間のプロモデラー、野本憲一氏から
俺、昔作ったんだよ、知ってる?
とメールが来まして
いや、大変、よく存じてますともよ(笑)

だって、そもそも、3Dプリンターで作った経緯が
久々に映画見てアイテムが欲しくなったんで、その、野本氏が原型を作った製品を中古で探してみたんだけど、無いか、あってもプレミアついて馬鹿高いんで、仕方なく3Dプリンターで自作してた
というわけだったんで(笑)

で、話のついでに「もし、余ってたら頂戴」とか言ってみたら、送って頂けました、なんと本までつけて。
感謝~m(__)m感謝~



さて、この「アイアンジャイアント」のフィギュアですが、私は当時、野本氏から話を聞いていたので、彼が原型を作っているのを知っていたのですが、製品とか広告には原型制作者の名前が表記されてなかったんです。
今回、初めて知りました。
なので、おそらく、あまり氏の作品として知られていないと思われる製品です。

パッケージの表記によれば、発売は2000年だと思います
定価は12800円でした、高いなぁ。

全高30センチほどという巨大なもので、パッケージに公式なスケール表記はありませんが、野本氏の話によれば1/35スケールだそうです。

当時から野本氏に聞いて知ってたんで、なんとなく見てはいたんですが、今、あらためて見ると、時代柄というか、いや、おそらく、2000年当時でも、これはかなり地味・・・えっと、歯に衣着せてますが、はっきりいえば、時代遅れっぽい製品だったんでしょう。

なんせ、ボディのグレーは成形色のまま、塗ってあるのは濃いメタルの部分だけです。
なおかつ、ほとんどが一体成形で、動く関節は肩と股間と首しかなく、円柱部分は回転するだけなので、実質、素立ちか、足を投げ出して座るしかポーズが取れないという、最近の
塗装ブリブリ、関節可動バリバリ
なソフビフィギュアを見慣れていると、呆れるほどのシンプルさです。

まあ、正直
コレはあまり売れないだろうなぁ
という製品であります、すいません。

では、しばし、製品の写真をご覧あれ。

実は撮影した写真が全体に暗いので、一度多くの写真をバッチ処理で補正したんだけど、なぜか補正がうまく効いてなかったんです。
もう一回やり直すがしんどかったんで、暗いまんまですけど勘弁ね。

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▲長年箱に入っていたので、足がひしゃげっちゃって、自立が不可能。細い脚なのに、特になんのサポート材も入ってないので、そら経年劣化もするわ、という。いかんせん、こんなでかいもの簡単に撮影できる環境がないんで、背景が適当だけど勘弁。

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▲肩は接着しないといけないので、テープで仮止めしてる、ごめんちゃい。雰囲気はまさにジャイアント。すーぱーまーん。


むろん、製品の仕様は野本氏の責任ではありませんので、デキ自体は、シンプルに一体化されながらも、ディテールやバランスがとても良く出来てます。

もー、ルックスが、映画のジャイアントの雰囲気そのまんまです。

映画のあの絶妙のルックスを立体化しようと思うと、微妙なライン取りで印象が変わると思うので、かなり、難しいと思います。

そこらへん、さすが野本氏ですね(本人が読むはずなので強調)w

あの当時は、今ほど、検索一発でどばーんと溢れるほど資料が出てきた時代でもなかったんで、作るのも大変だったろうと思いますな。
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▲どーよ、このルックス。ジャイアントそのもの。さすが、のもっち。すーぱーまーん、あ、さっきも書いたっけ。偶然だけど、写真が暗いおかげで、目が発光してるように見えて、案外いいですな。製品では単に白く塗られているだけ。

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むろん頭の凹みも再現。でも、マニアックアイテムだから、凹みバージョンと凹みなしバージョンと両方つけて欲しかったところですな。関係ないけど私のジャイアントのイメージは古い鉄板なので、溶きパテで表面を荒らしたいところ。

各部のディテールは、関節などは一体成形なので見える部分だけが作られていますが、カッチリしてていい案配です。

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▲各部のディテール。関節部は一体化されてしまっているので、可動部の隙間があるようなところは残念ながら埋まってしまっているが、制約の範囲内でしっかり作り込まれている。リベットがいい味出してるね。

まあ、雰囲気と各部のディテールが素晴らしいだけに、逆に
これで動いてポーズが取れたらなぁ
と、とても残念に思わせる製品でもありますが。

元々、3Dプリンタで作っていた段階の構想から、固定ポーズのジオラマにしたいと思っていたので、いつか改造してポーズをつけてやりたいと思ってます。


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▲足は長年の重圧により(笑)ひしゃげちゃってる。見てのとおり、実は足はサンダルを履いたようになっていて、足裏は別パーツ。

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▲こんな感じで足がサンダルのような別パーツになっている。こりゃ単に、抜きの都合でしょうな。

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▲動かないので、足首のパーツやすねのシリンダーなどは一体化されている。このあたりが残念な仕様。野本氏も原型を作っていてフラストレーション溜まったんじゃないかと想像するんだが、どうか?(笑)

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▲足の裏までカンペキ再現。カッチリしてる。


実は、ソフビの製品だけではなく、手元にあったキャストキットも送ってくれました、なんて至れり尽くせり、感謝。

原型を型取りしたものですが、ソフビの型を作るために抜いたものかと思ったら、どうやら、この状態でキャストキットとして限定販売もされたようだ、とのことです。

しかし、全高30センチのジャイアントのキャストですからね、ムクですからね
でかいよ、重いよ!!
殴られたら頭割れるよ、凶器だよ、さすが惑星破壊兵器!(笑)

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▲さすがに大きすぎて全部並べて写真撮れなかったんで、主要パーツだけ。でかい、重い。

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▲キャストのほうが、やはり若干エッジなどがしっかりして、カッチリした印象がある。

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▲どのぐらいでかいかというと、このぐらい。重さを想像してけれ。


で、実は、コレ、送ってもらったの、ずーっと前で、「必ずブログに載せて紹介しますので」って言ったきりになってたんですが、いつまで経っても載せなかったのは、単に
なかなか撮影してる暇というか手間をかける気力がない
っていう理由がまずでかい。
なんせ模型を仕事にしてるわけじゃないんで常時撮影できる環境なんか整ってないから準備が面倒。
特に大きなものを撮影するときは、背景とか考えるとセッティングが面倒すぎて、なかなかやる気がしないわけです。

というのが、普段から自分の模型でも、なかなか撮影をしない理由でもあるんですが
送ってもらっといて、不義理してんなぁ、悪いなぁ
とずっと思っていつつ、これだけ遅れたのには、
ちゃんと??もうひとつ理由があるんですよ。

それは何かっていうと
日々の合間合間に、ちょっとずつ、コレを作っていたからです▼
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3Dプリンターで作った1/35ホガースでぃす。
まあ、アニメキャラで等身ムチャクチャですので、どう1/35かわかりませんが、だいたいで。
プリントの精度があるんで、若干、大きめにしてます。

せっかくなんで
どうせソフビを紹介するならツーショットを撮影したかった
ということで、時間がかかってしまったわけなのです。

まだ、フィニッシュ前の途中段階なので、粗が目立ちますが、ある程度、見られるようになったんで撮影してみました。

野本氏と電話で話していたときに、安い3Dプリンターの性能はどんなもんか知りたい、というような話をしていて
んじゃ、こうやって作ってみせれば良いサンプルになるだろう
と、そんな意図も入ってます。

基本は、プリントして、フィラメントの積層跡の表面処理をして、ちょっとエッジなんかを直しただけです。
どーでしょ、2万円台のプリンタでも、ここまで出来ますよ、野本さん、参考になりました?(笑)


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▲いいでしょう、このツーショット。やっぱジャイアントは、ホガースとセットじゃないといけません。コンビではじめて成り立ちますな。

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▲元のデータはネットにあったフリーデータだけど、プリント用にいじってる。別れのシーンのフィギュアなので、悲しそうな顔をしてる。プリントで顔の表情まで出てると思う。


このプリントはかなり綺麗ですが、ただし、ここに至るまでが、相当の苦労を伴います。
最低でも、10回以上は、テストプリントを繰り返してますかな。

野本氏と電話でも話したんですが、3Dプリントの結果の優劣は、プリンタの性能はむろんですが、安いプリンタでは、スライサーの設定と、いかにデータをいじるかが大きい要素だと私は感じてます。

そのへん、試行錯誤でテストプリントしながら、最良の結果を求めていくわけです。

設定はもう、試行錯誤なんでなんとも言えませんが、ソフトに細かい設定が存在しないと意味がないから、私は無償版の「CURE」を使ってます。
もう、CURE、全表示したら、馬鹿みたいに設定項目多いですからね、たいてい英語ですしね、さっぱり分かりませんわね~、極めるのはまだまだ大変です(笑)

データに関しては、一般に3Dプリントはどんなテーパーでも印刷できるんで、世に流布しているデータは一体化されてることがほとんどですが
アレ、良くないんですよ

やはり、機械が稼働して印刷するわけですので、プリントに向いたパーツの向きや形などはあるんですよね。
そのへんを考慮して、適切にデータを分割してプリントする、という技能が必要かと思います、インジェクションキットの分割と似たようなもんですかね。

特に、モデラーさんが模型として作る場合は、造型の素人とは違い、自分であとから出来たものを加工できますからね。
最初から「完成型を目指す」のがベストなわけではなく、場合によっては、たとえば「この部分は、あとからナイフで彫り込むほうがいいだろう」とか、加工を前提としたデータにするのも良いと思ってます。

だから、フリーデータをプリントするだけでも、データ加工にMesh Mixerは必須です。


というわけで、長くなりましたが、今回は「アイアンジャイアント」の紹介でした。

最後にもう一度
野本氏に感謝m(__)m

アイアン・ジャイアント シグネチャー・エディション [Blu-ray]
ジャニファー・アニストン
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2018-04-18


Lost in Space、現在、アチラでリブート版のドラマが放映中ですが、こちらはもちろん、オリジナルドラマのロボットです。

日本では、「宇宙家族ロビンソン」のタイトルで放映されたアレのロボット
フライデーちゃん
というどっかの怪しい雑誌みたいな名前ですが、こんなん、勝手に日本でつけた名前で、劇中では単に
THE ROBOT
と呼ばれています。

以前も書きましたが、私は「宇宙家族ロビンソン」はほとんど見てませんでした。
特に好きでもないんですが、アーウィン・アレン製作のドラマは、どれも
中身がグダグダだけれど、メカだけ魅力的(笑)
なんで、メカは好きなんですよね。

なので、このロボットも好きで、まー、SF業界では禁断の惑星のロビーと並ぶ二大ロボットではないかと思ってます。
思ってるっつーか、世間的にもそんな感じの扱いですね。


毎度、話が番組談義になりますが
さて、このキット、オーロラから出ていたキットの復刻です。

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▲パッケージはこんな感じです。ごらんのとおり、単にTHE ROBOT。これはオーロラ版のパッケージですが、ポーラライツ版も全く同じで、ロゴだけが変わってます。私が買ったのはポーラライツですが、どういうわけかメビウスモデルからも発売されてるようです。どっちがが吸収?されたとか聞いたような気がするんですけど、そのせいかな?

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▲探して出てきた画像。当時のオーロラのカタログです。


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▲毎度ネットから拾ってきた写真ですいません、ダウンロード法がヤバいことになりそうな昨今、こういうことやってちゃいけませんね。パーツ構成はこんな感じで、実にシンプルです。パッケージに描かれている手から出てる火花?までパーツ化されてるところに注目。

こんなキットにも、ちゃんとジオラマ風の台座をつけるところが、さすがオーロラです。

そして手から出てるレーザーというか火花みたいなのまで、パーツになってるところも、さすがオーロラですな(笑)

で、肝心のキットのデキは、オーロラらしくシンプルな構成で全体の雰囲気は抜群にいいのですが、半世紀前のキットなのでディテールなどは「それなり」です。
そして、金型の痛みが激しく、かなりひどいことになっていますね。

なんせ、調べたところでは、発売は1968年のようですから、マジでざっくり半世紀です、そう考えたら、50年前にこのデキは、やっぱスゴイのかも。

以前作ったサイクロプスもディテールが潰れててひどかったですけど、それと同等のクオリティです。
正直、再販されるだけでも嬉しいのは嬉しいですが、せめて、少しは金型修正してほしいです。

胴体を縁取る凸ラインみたいなのがもうガタガタですし、クリアパーツも全然胴体にあいません。

唯一幸いなのは、クリアパーツがそんなに潰れていなかった点です、クリアパーツはパテ盛ったりして直せませんからねぇ。
この透明パーツを見るたびに、リメイク版映画のシーンを思い出します(テレビへのオマージュで、ロボットの透明パーツが床に転がっているカットがある)


なんせ古いキットですから、ディテールは全体にもっさりで雑で、ガタガタです。
バランスも実物とはだいぶ違って見えますが、そんなこと言い出すと全部作り直しになってしまうので、そこは「オーロラの味」ということで、最低限のディテールアップだけで、あとはそのままにしました。

ま、ぶっちゃけ、金型のせいでひどすぎるところを直すだけで一苦労なので(笑)

金型がズレて合わせ目にまたがるモールドが全部ズレズレなんですが、特にキャタピラの凸モールドなどはズレまくっていてもう修正不可なレベルだったので、削り落として角棒を張りました。

腕は蛇腹状なので、これがもう金型が潰れまくりで、かなり修正がしんどかったです。
修正というか、もはや、パテを盛って一本ずつ溝を削り出す感じで、すんごく面倒だったので、ある程度まで直して挫折した感じですね。

肩のフックも金型の合わせ目に来ているために潰れまくって修正不可だったので、削り落として自作しました。
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▲肩のフックのモールドは完全に潰れていたので作り直し。実物では、このパーツは「メカらしさ」を出すためというよりは、着ぐるみを着るときに持ち上げるための実用的な意味でついてたようですね。

胴体の凸部モールドは、全体にへろへろでなので、ひたすら削って直しました。

せっかくクリアパーツがついていて、今の時代で言えば
ほらほら電飾したまえ
的なキットですので、お言葉に甘えて誘われてみました(笑)

頭部は、一部電飾用にいじってます。
胴体の小さな光るドーム型のパーツなども削り落としてクリアパーツに置き換えます。


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▲頭部のドームの中に入っている部品。実物は棒状のパーツが上下に動き、先端が光る。本来はものすごく棒が細いのですが、ぶっとい(笑)
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▲棒を切り落として、光ファイバーで作り直してみました。太い部分はテープ巻いてます。中心部にLEDが来ることで、塗装後にファイバーの先端をカットすれば、断面だけが光るわけです。


この段階で資料を見ていて気づいたのは、これまで40数年ずっと、このロボゃんが好きな理由のひとつが、ロボットに人間の顔に見えるようなパーツがなくて
擬人化されてないところがいい
だったのですが、今回、資料を調べてみて気づいたのは
ちゃんと目玉に見える部分があったんですね
擬人化されてたのが分かって、ちょっとガッカリw

日本で「フライデー」って呼ばれてるのも、名前つけると愛着わいて擬人化っぽくて嫌でした。
原語で、ただ「ロボット」って呼ばれてるところが、きちんと物扱いされてるようでイイですよね。

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▲LEDが入るように修正した頭部の透明パーツの発光テスト。三角形のパーツは、実物ではグレー?で塗られているパーツで、左右に目玉模様と、全体に変な幾何学模様が光っているのでした。マスキングして塗装することで、マスキング部だけが光るだろうという目算。

あ、あと、脚部の横につく細かいパーツが最初から不足してたんで、仕方ないから自作しました(T.T)

んなわけで、今回はここまで。
例によって途中写真をマメに撮るタチではないので、次回でたぶんいきなり完成して完結です。

超久びさの更新ですね(笑)

例によって、全く模型をいじっていないわけでもないんですが、作る時間が少なくて、わざわざ更新するために写真撮ったりするほどの時間と精神的余裕もないので、なかなか更新できません。

このところ、色々とモチベーションの問題で進行中のメインプロジェクトがなかなか進まなくて、以前から作りかけでほっぽらかしてした他の模型を何個もいじっていました。

というわけで、今回のシロモノはコレです。

GREATURE FROM THE BLACK LAGOON
▲例によって、簡単な合成画像を作ってみた。

メビウスモデルのキット。
映画「The Creature From The Black」から、半魚人(ギルマン)です。

邦題は「大アマゾンの半魚人」、1954年のモノクロ作品です。

SFやモンスター映画好きには説明するまでもなく、歴史上、最も有名なモンスターの一人ですね。
映画そのものは割と凡庸だと思いますが、キャラクターは好きなキャラのひとつです。



英語でよかったらYoutubeなどで全篇が見られます。

この映画の何がいいって、CGもない合成も発達してない時代ですから、クリーチャーがちゃんとホンモノの水の中を泳いでる、ということです。
それが、すごくリアルなんですよね。
重たいスーツを着て泳ぐんだから、さぞかし大変だったろうと思いますが、撮影は後に「007 サンダーボール作戦」で見事な水中撮影を披露するリコウ・ブラウニングです

映画史に残るキャラクターですので、何度もリメイクの話が持ち上がっては、いまだに実現してない不遇な映画です。
その間に、我らのギレルモ・デル・トロ監督にオマージュ映画「シェイプ・オブ・ウォーター」を撮られたりしてますが。

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▲スナップ写真などで有名なポーズっぽい格好をキット化。実にポーズがキマってる。実は1/12なのでちっちゃい。

さて、このキット、だいぶ昔のキットなんですが、買ったきり、ちょっと作って、何年もそのままになってたのを仕上げました。
通販で買って、最初の感想は
ちっちぇぇ!!

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▲以前載せた1/8スパイダーマンと並べると、こんなに小さい。うーん、ちょっと淋しい。

いや、確かに1/12って書いてありましたよね、うん(笑)
だけど、海外のキャラクターキットって、普通は1/8か1/6なんで、スケール表記を見ずに、無意識にてっきりそのサイズだと思い込んでたんですよ。
うん、買うときにね、値段安いなぁ、どうしてこんなに安いのかなぁ? って思ってたんですよ(笑) そらそうですわなぁ。
アメリカ人って小さいサイズのキット好まないのに、なんでこんな小さいサイズで出したんかなぁ? と思ってたら、後からちゃんと、1/8のオーロラリメイク風のキットが別に出ました。
そっちも持ってるので、そのうちそっちはカラーで塗ろうと思ってます。

んなわけで、このギルマンの実質身長は16センチもありません。
非常に小ぶりなキットですが、オーロラ風味のベースが、実に手堅くまとまっていて、好感の持てるキットです。
オーロラ風味であればあるほど、大きくして欲しかったと思いますが。

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▲私の買った限定版クリアパッケージ。単にプラがクリアなだけ。ボックスアートがイカす。

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▲素組みだとこんなかんじ。映画の印象的なポーズ、ギルマンの代名詞のようなポースをキット化している。キット写真は国内代理店プラッツのもの。

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▲私は固定しているけど、本当は腕と首は回転式なので、ポーズが変えられる。この手のリアルキットには、こういう処理は可動部のディテールを損なうので、いらんお世話だと思う。素組み写真を見ても分かるように、合わせ目がモロに出るぐらい合わない。

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▲シンプルながら実にいい味を出しているベース。オーロラ風味。お魚さんは藻にくっつける。ベース含めてここのパーツ数はたったの5点。ごらんのように、ベースの側面やカチンコがガタガタなのは元からなのだ。それも味なので、そのまんまにしておいたが、このぐらい、なんとか綺麗にならなかったのか(笑)

製作は、特に手は入れず、基本的に素組みです。
ま、例によってこの手の表面モールドのキットは、逆テーパーが出ませんし、合わせ目あたりはディテールが消えるので、修正だけでかなり大変ですが、スケールがちっちゃいぶん、手間は減ります。

とにかく、そのあたりは根性で直すしかありません。
まー、なんでわざわざ、こんな面倒なことするんでしょうね、モデラーは。ソフビやフィギュア買えば済むのにね~、と、いつも思いながらも、作ってしまいます(笑)

私が買ったときは既に通常版が手に入らず、限定クリアー版が売ってたので買ったのですが、クリアーなせいかスナップキットのせいかは分かりませんが、プラがABSっぽいような軟質っぽいような感じで、ちょっと加工がやりにくい感じでした。
かといってガンプラみたいにエナメルシンナーで割れるとかはなかったですが。

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▲私が買ったクリア版はこんな感じ。全パーツでこんだけ。実にシンプルなパーツ構成だが、ツボを心得た分割でディテールの崩れは最低限で済んでいる。

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▲透明板を素組みするとこんなんなる。透明だからさっぱりディテールが分からないのが困りもの。最初にサフ吹きが必須。というか、いつも思うんだが、こんなのの透明版、あっても全然誰も嬉しくないと思うんだが、いったい誰が喜ぶと思ってるんだろうか

あと、ディテールは素晴らしいのですが、金型のズレでパーティングラインは段差出まくりです。
パーツの合わせ目も隙間空きまくりで、パテを塗るというよりは、パテですきま空間を埋めていく感じの体たらくなので、修正がかなり面倒でした。

今回は、モールドを掘り直すのが面倒だったので、ちょんちょんとパテをのっける形で、ウロコのモールドを追加してやりました。

キットの口の中はのっぺらぼうですが、どうもこれでいいみたいです、たぶんですが。
地上撮影やアップ用のスーツには口の中がちゃんとあるんですが、水中シーン用のスーツは中で人間がアクアラングつけてますので、口はのっぺらだと思います。
宣伝用のスナップ写真と、劇中の写真では、ずいぶん顔かたちが違うものがあり、スーツの数は多かったのかもしれません。単に撮影中に劣化してヨレただけかもしれませんが。

とにかく組んで、消えてるモールドを作り直したら、あとは塗装するだけです。

塗装は、以前からやってみたかった
モノクロ映画は色がわかんないんだから、モノクロで塗装するのが正しい人の道だろ?(笑)
という挑戦を、初めてやってみました。

実は、バンダイの特撮コレクション、速水さんが原型作ったゴジラをモノクロで塗ってディオラマにしたいと以前からずーっと構想だけ持ってまして、そのためのモノクロ塗装の習作としてやってみたものです。

モノクロだとメリハリつきにくく、単調になりそうなので、そこが難関ですが、そこそこ、それらしくまとまったかな? と思います。

グレーの塗料を何種類も用意して使うと色味が変わりますので、ホワイトとブラックを調合して、混合比を変えて濃度の違うグレーを何段階か作っておき、それで塗り分けました。
凹凸部には、ブラシで描くように陰影を入れてます。
むろん、スミ入れも完全にブラックで、ドライブラシも同じ塗料でやり、完全にモノクロ感を統一してやります。
ああ、海底に沈んでる碇だけは、金属なので質感を変えるためにシルバーを混ぜて塗りました。
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▲シンプルながら実に良い味を出しているベース。いかにもオーロラ風味。しかし、台座の部分までへろへろガタガタなのはいかがなものかなぁ、本当に(笑)

スナップ写真を見ると、ギルマンは結構テカテカしてツヤありなんですが、このスケールでテカテカさせると、安っぽくオモチャっぽくなると思ったのでツヤを消してます。
まあ、映画でも水中シーンはスーツのせいか水のせいか、ツヤありには見えません。

カチンコを模したロゴもいいですよね。
実は、このキットには2種類のロゴ、それぞれカラーとモノクロ版の4つが付属しているんですがここだけメリハリを出すためにカラーのロゴを使いました・・・・というのは言い訳で、本当はキットが古すぎてデカールが劣化しており、かろうじて一番マシだったのがカラーのデカールだっただけです。
それでも、真ん中でがっつり割れました。
だいぶ置いていたとはいえ、何十年ではなく、せいぜい数年なので、弱いデカールですねぇ。
海外製のデカールは、分厚いのでフィットしないし、すぐにバキバキに割れてくるものが多すぎるのは困りものです。
端もぽろぽろ欠けて困ったので、あえて四隅とも削ってやり、元からボロボロな表現の感じに演出してます。

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▲単体写真だと大きさが分からないので、海外キットになれている人が見ると大きなイメージを持ってしまうが、実に小さい。海外のフィギュアキットを作り慣れていると小さく感じて、ちょっと淋しい。

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▲色が単色でメリハリがつきにくいので、陰影はしっかり、「塗る」というよりも「描く」つもりで入れてやってる。あとはドライブラシをかなり念入りに、何段階かかけることで、凹凸をハッキリさせてメリハリを出した。

色々と忙しかったり、他にも興味を惹かれるものが色々あったりで、だいぶ更新がとどこおっています。

決して完全に停滞しているわけではなく、そんな中でも、少しずつでも、ちまちまと、アレコレと模型は作っておりますが、ブログを更新するところまで勢いが続かない、というのが現状です。

そんなわけで、久々の更新ですが
久しぶりのイケてるコミックSF映画「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」
シリーズの2に出てきた、これまたイケてるキャラ(声はヴィン・ディーゼルだ!)
グルートの子供バージョン
です。

カート・ラッセルは反則だろう的な2でしたが、監督の降板で俳優陣もダダこねて白紙に戻ってしまった3は、果たして出来るのでしょうか?


さて、フィギュアのほうは、実寸は高さ10センチぐらいです。写真のほうがでかい?です。

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コレ、模型という感覚で作ったわけではなく
3dプリントのボブルヘッド・フィギュアです。
車に乗せて、ゆれると頭がぶらんぶらんする、アレです。
あくまでも、車のアクセサリとして作ったので、模型的な仕上げを求めたわけではなくて、とにかく
とっとと作ってしまおう(笑)
と思って作りました。

まあ、とっとと、ったって、プリントするのに丸3日とかかかってますがね(笑)
3dプリンタは、印刷速度を下げたほうが、綺麗に印刷できるもので、私の場合はかなり時間かけます。


というわけで、実はコレ、著名な3dプリンター総合サイト「thingiverse」で無料配布されてるデータです。
あまりにデキが良いので、惚れ込んで作ってみました。

というわけで、コレのデキが良いのは、あくまでも
元データのデキがメチャクチャ良い
からであって、私の作業は関係ありません(笑)

あ、ちなみにプリントに使ったのはこのプリンタです




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▲配布されているデータのレンダリングサンプル。すごいデキ。

それと、低価格プリンタで物を作る際に問題となるのが「積層跡」です。
これを消すのが一苦労ですが、グルートは「木」ですから、あまりちゃんと消さないで残っていても、筋が木の質感らしい感じでマッチして、案外そのまんまでも使えるんじゃないか、と思い、そこが3Dプリントに向いてそうだと思ったわけです。

というわけで、ざーっとプリントして、表面の積層跡を少し削って軽減させ、塗装して終わりです。
結果を見ると、不自然ではないですが、もう少し積層跡を消してもよかったですね。
ただ、写真で見ると目立ちますが、実物を見ると意識して見ない限り、全然気になりません。

日常の隙間でやってたので、出来るまでに時間かかってますが、実質1日で出来ると思います(プリント時間は除く)
とはいえ、ま、3dプリンタをお持ちの方なら分かると思いますが、ここまで複雑だとプリント品にはサポートが付きまくるので、言うほど仕上げは簡単ではありません(笑)

本当は3dプリントという性質上、製作過程をつぶさに見せないと意味がないと思うんですが
気付いたら出来てた
のでしょうがないです(笑)

塗装は超やっつけで、たまたま手元にGSIクレオスのブラウン・サフェーサーがあったので、それを吹いてそのまま下地色としました。
その上に、ドライブラシで3色ほど重ねて、ワンポイントのグリーンを入れ、スミ入れしているだけです。
目もなにもかも、面倒なので筆塗りです。

さすがに首の「びよんびよん」な部分はプリントではできないので、古いボールペンを分解してバネを取り出して、瞬間接着剤で固定してぶらんぶらん動くようにしました。
首が重すぎて傾いてしまうので、ちょっと失敗でした、もうちょっと首の内部のインフィルを減らして軽く印刷するべきでした。

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飽きる程、3dプリンタで日用品は作っているんですが、模型らしきものに活用したのは、これが初めてです。
そういう意味で
3Dプリンタは、実質、どこまで模型に使えるか
のテスト的な意味あいもあるのですが、案外、コレだといけそうですね。

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