銀河ぐらますガイド 造型分室

元プロモデラー・もこもこフジタの、やっつけ模型ブログ

2017年06月

CB750の制作が、なかなかバランスがうまく取れずに、脳が煮詰まってきたところに
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うっかりこの人を放置してしまったら机によじ登られ、パーツを落とされて破壊されて気力が萎えたので、ちょっと気分転換で違う模型です。


といっても、今回のコレは、4ヶ月ぐらい前から作業は止まっていて、写真もずっと前に撮影したものを、単に掲載しただけですけどね。


というわけで、バンダイの1/48 X-WING ムービングエディションです。

昔、プロモデラーだった頃は、自作するときは、ネタ的に動く模型が好きでしたが、今は飾って眺めるだけなので、正直、動く要素には何も魅力を感じないんですけども、まあ、動かないバージョンが存在しないので仕方ないです(笑)
動かないバージョンが安くであれば、そっち買ってたと思いますが。

てわけで、あちこちでレビューされているので紹介は必要ないでしょうが、スイッチで電動でウイングが開閉し、プロトン魚雷の発射音と共に発射口が光る、というキットです、コクピットとエンジンも電飾されています。

例によって、元が完成度の高い簡単キットなので
お手軽手抜きモデリング
で進めていますが、さすがにこのスケールとお値段では、あまりに素組みすぎると、もったいないので、基本はキットのまま、塗装も最低限の部分だけで
最低限必要なところだけは手を入れる方向性
で進めてます。

さて、まずキットの話です。
X-WINGのキットは、商売の戦略上の都合で発売時期が1/72共々、シリーズ初期なので、ボディのパーツが細かいのをパチパチはめていく方式なのに、肝心の分割箇所が塗装の分かれ目ではなかったりと、
イマイチ「こなれていない」カンジがする部分が多々あります。

赤や黄色の部分もデカールが付属していないので「はげちょろけ」をやろうと思うと、塗装で再現するしかないなどの点は、1/72よりも、むしろ明らかに劣りますね
せめて赤と黄色のデカールはつけておいて欲しかったところです。

また、せかっくの大スケールで、緻密なモールドを再現したシリーズなんですから、コクピットのディテールやフィギュアの腕だとか、もっと細かく別パーツに分割して、スケールモデル並の感動的な精度が欲しかったところです。
あまり1/72と大差ないあっさり感なので、ちょっとガッカリです。
どうしても、あっさりしすぎで玩具感が拭えません。
プラモ、模型というよりは
組み立てるトイ
のような感覚です。

あと、組んでいて気になったのは、 たまたま私が買ったものがランナーが曲がってたりしたせいなのかもしれないので、断言は出来ないんですが、少なくとも私が組んだものでは、何カ所か、妙にスキマが空くというか、はめあわせが悪い箇所があり、強引に洗濯ばさみにで力かけてスキマをなくし、そこに接着剤を流し込む、みたいにしないと駄目だったりしました。
このあたりの難点もあり、所感としては1/72のほうが「かちっと組める」という印象です。

1/72もそうなのですが、正直、これが今現在発売になったなら、ノウハウもこなれていて、もうちょっと良いキットになっていただろう、と思えるのが悔やまれます。
MGガンダムシリーズみたいに、Ver2とか出したて欲しいところですね、まあそんなにSWに思い入れがないので、二度も買わないけど(笑)
 
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モールドはさすがに1/48だけあって、細かいです。
メタル系のパーツは、一応メタル風の成形色ですが、金属感が欠けているので、ランナーについた状態で塗装できるものは、そのまま汚し塗装を入れてやり、ガンメタルなどのドライブラシで質感を上げてやりました。

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コクピットのフィギュアは、さすがに色分けされていませんので、そのまま組むと真っ白です。
いくらなんでも、それじゃ
白蝋死体
なので、塗装してやりました。

反乱軍のパイロットは、結構、面倒くさい色分けのパーツを胸につけてたりしますので、案外塗装が面倒です。
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こちらは1/72を作ったときの塗装したパイロットです参考までに。
だいたいこんな塗り分けです。テカっているのはつや消しスプレーを吹く前だから。

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オレンジに光っている計器は、電飾です。

ちょっと写真じゃ分からないかもしれないけど、なんとなくパイロットが「きちゃなく」見えたとしたら、汚し塗装をしてるせいです。
SWでは、パイロットのヘルメットなども徹底して汚れ塗装がされて使い込んだ感じが出されているので、せっかくの大スケールですから、ヘルメットなどにハゲチョロケ塗装などを入れてみました。

シートやコクピット後部も色分けされてないので、塗装して再現してます。
計器パネルなどはデカールもついていますが、せっかく細かい凹凸がついているので、資料見ながら筆塗りで塗り分けでやりました。
黒いパーツは、塗装ではなく、ブラックサフェーサーを吹いてそのまま使ってます。

1/72で特徴なので作り直したパイピングは、なぜかそのままです(笑)
いや単に作っているときに、作り直すのが面倒くさかっただけなんですが。

コクピット、面倒くさい割に、X-WINGは盛大にキャノピーも汚れてますので、たぶんキャノピーつけたらほとんど見えなくなると思いますけどねーw

あとR2などのドロイドユニットが、1/72だとそのまま収納できましたが、本キットは動力部がある都合で、ドロイドの上だけしかありません。
なんか悲しいですね、コレ。

ところで、キットのまま素組みすると、どうしてもパイロットのヘルメットに照準器のステーが当たって真っ直ぐに付かないんです、明らかに設計ミスっぽいけど?


ってわけで、あんまり写真がないですけど、今回はここまで。

だいぶん前に、モデラーに復帰してから、ちょくちょくと模型は作っていたとはいうものの、基本的にプラモか、ちょっとしたスクラッチしか作ってませんでした。
スクラッチや情景ベース制作は、それほど大規模なものではなかったので、久しぶりに
ポリパテを盛り盛りしてはゴリゴリゴリゴリ削る
という作業をやったら
うん、これは部屋でやるのは辛いわ
と思いました(笑)
すんごい粉ダラケ。

昔は、よく賃貸アパートでこんなことしてたもんですね(笑)
ごめんなさい、大家さん。

モデラーに復帰してから家を建てて、心おきなく模型を作り続ける予定だったので、実は部屋を設計するとき、モデリング用に模型専用机を置くスペースを考えて、広く部屋を設計したんですよ。
塗装のために部屋に埋め込み換気扇もちゃんと付けておいたんですよね。
一応、試行錯誤で現状に至った、自作塗装ブース3号もあるんですよ、粉吸いながら削ってるんですけどね。
でも、実際にやってみると、広いったって、模型机の横にPCあるもんですから、そらもう、埃かぶりまくりです(笑)
広くするんじゃなく、その広さを分割して
2畳ぐらいの作業専用ルーム作っておいたらよかったな
とか思いましたね(笑)


というわけで、その
ゴリゴリ削りの元、ワイルドオリジナル仕様のシート制作
です、なかなか試行錯誤していて、進みません。

その悩みの種のシート、前回書いたように、そもそも絵の大きな嘘があるので、実際に立体にすると後部の円錐形部品がボディと干渉して無理、という問題や、シート幅とフレームのバランスの問題がある。

実車で飛葉カスタムを作っておられる方は、半円錐状のパーツをつけて誤魔化しておられましたね。

その問題の解消も大変なのですけど、それとは別に、作る前から気になっていた点は何かというと

シートは、絵だとツルツルなんですね。
絵だといいけど、1/6の立体だとのっぺりしすぎて間延びして見えるんじゃないか
という点が懸念事項だったのです。

実車の飛葉カスタム写真を見たときも、非常に気になるポイントでした。

で、実際にツルツルの塊を作ってみたら、やっぱりちょっとなぁ・・・という感じがしました。
あまりにも、のぺーっとしすぎな感じです。

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△前回の途中写真。このままエッジを落として、つるつる状態で一度仕上げてたけど、なんか違和感がある。

写真だと、また印象が変わるので、前回の写真でもそんなに違和感がなかったかもしれませんが、少なくとも実物パーツを見た感じでは、かなり「のっぺりして間延びした」印象が強い。

そこで解決法として使えそうだったのが、望月氏の公認ファンサイト「月刊望月三起也」に掲載されていた、バイクの側面図です。
この側面図、相当に参考資料としてお世話になってます、お礼言いたいぐらいです(笑)

その図面には、シートの中央あたりあるベルト(なんていうんだか知りませんが元のCBにはついている)と、シート上部のカマボコ状のクッションが並んで描かれてまして、こんな風にアレンジしたらいけるかな、と。

でも、あんまりオリジナル解釈を入れるのもファンに怒られそうだなぁ、とか思ったりして、コミックのまま厳密に真似したほうがいいのかなぁ、でもなんか間延びしてるなぁ・・・みたいな、相当な葛藤があったんですが
まあ、悩んでも仕方ないので、とにかく一度、実際やってみるか、と。

頭で考えていても、立体になってみないと実際の感じがつかめないので、とりあえずいじってみよう、と。

あかんかったら、削って埋めて元に戻せばいいや、という気の長い姿勢で。


で、作ってみたのがコレ。
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一度、かなりのところまで仕上げたんですけどね。
いまいち、シートの厚みや角度が気にいらなかったので、前部あたりを削り込んで、モールドが半分無くなってる状態になってます。
円錐は仮止め中。

黒く見えてるのはキットのシート底面パーツで、その上にパテを盛って作ったんですが、パーツが出てきてることからも分かるように、ぎりぎりまで薄く削ってます。

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適当にのっけたもんで、いまいちズレてるけど、もうちょっとしっかりフレームと合うようになっています。
フレームとシートの合わせ具合、なんとかコレで解消している状態です。

で、重視したのは、あくまでも
オリジナルモールドによって、コミックのイメージを損なわないようにすることです。

上面にだけモールドをつける、というのは、側面とそれより低い視点で見たときは、シートがコミックのイメージと同じくツルツルに見えるようにするためですね。

もうひとつ、クッションを入れたのには理由がありまして、どうしてもいろんなイメージやバランス、物理的、両面の整合性から、ある程度シートに厚みが必要なのですが、あまりコミックのイメージは厚くないんですよね。
そこで、モールドを加えることで、クッション部分を少し持ち上げて、縁取りとなる部分をコンマ数ミリでも削り下げることで、側面から見たときの厚み感を抑えたい、という、苦肉の策なんです。

で、側面から見るとこんな感じ。

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ちょっとシートが置いただけなのでズレてます、すまんです。

この写真ではフェンダーがついてないからシートが載ってますが、フェンダーつけたら干渉します、その問題はまだ解消してません。

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コレコレ、個人的には飛葉ちゃんのバイクはこのアングルがめっちゃかっけーと思う。

こういうアングルのイメージはそのままで
モールドがあっても、コミックのイメージを損なっていないので、割といい感じ
と思うんだが、どうでしょうか?

どうでしょうか? ってアレですよ、前から書いてるように、元「ホビージャパン」編集長のIさんがワイルドファンなもので、メールで意見を聞きながら作ってるんですけど、ほとんど、そのIさんに向けて聞いてます、この文章は(笑)

まあ、こういうのは難しいとは思うんです。
いくらワイルドファン同士でも、趣味があわないところも当然あるとは思うし、自分の趣味の模型なので最終的には自分の好きに作るのがいいというのは正論ではあります。
ですが、それはそれとして、最初の記事に書いたとおり、ずーっと昔にHJで仕事をしていたとき、二人で「ワイルドのバイク作りたいねえ」という話をしていたのに端を発してますのでね。
昔、私たちがライターをやっていたころは、雑誌自体が非常に「ノリが良かった」というか、元気があったんですけど、そのひとつの要因は、編集さんがネタ出しやアイディア出しをして、それを形にする、なんてことが多かったためだと思います。
向こうからアイディアが出れば、こっちも「じゃあ、こうしたらどう?」みたいなことを考えるし、そうしてディスカッションすることで(まあそんな偉そうな単語ではなく、馬鹿話レベル、ですけどw)、面白いアイディアやネタが出てきて誌面のエネルギーに繋がっていたと思います。
そんな昔の「編集さんとモデラーのスタンス」みたいな感じで、編集さんの意見を取り入れつつやれたらいいというか、あまりに趣味が異ならないように、それなりのバランスが取れた落としどころに納められたらベストですね。


・・・ま、そんなこと言っても、とにかく時間がない上にトライ&エラーで何度もリテーク、作り直し、みたいに進めてますので、ホントに出来るのか、自信がないですけどね(笑)


ちなみに、この写真、変態カメラと名高いCASIO EXILIM FR10で撮影してますが、どうも接写すると、やたらパースがつくようで、ちょっと角度を変えるだけで、写真ではパーツのバランスが少し実物とは違って見えたりしてますので、そこんとこ、間引いて見てください。
ダウンロードダウンロード (1)
△ちなみにコレがその変態カメラ。レンズとモニタが分離し、自由に撮影できる。スマホからも操作できるのでレンズだけでも撮影可。自撮り棒につけて撮影したり、色々アイディア豊富。


でね、実は、ここで少し疑問を持ってたのです。
そもそも、図面はゴリゴリのファンさんたちのつどうサイトでファンさんが仕上げたものです。
ファンってのはディテールにこだわるもので、そんなに根拠もなく、自分勝手にオリジナルアレンジを施しているだろうか? と。
もしかして、元になったネタがあるんじゃないかと。

まあアレですよ、望月先生自身がいいかげんんなので毎回絵が違うから、ディテールにはこだわってもしょうがないんですが(笑) もしも元絵にあれば、立体で作っても言い訳ができるからありがたい、ってわけですね(笑)

そこで、あらためてちょっとコミックスや資料を調べてみましたところ

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△はっけーんてきのきち♪ ではなく発見!! ベルト。なんだよ、描かれてんじゃん。
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△はい、ここにも。実際に見直してみたら、初期の巻から、ずいぶんたくさん描かれてるよう。

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△こちらはもっと出現頻度が少ないが、シートクッションらしきものも、希に描かれてる。

Hobby Japan-024
△っていうか、よく見たら一番最初に載せたこの絵にもベルトらしきものが描いてあった。ところでこの絵、オヤブンの後ろにいるの誰なんだ? 

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△こんなヤツとかにも。割と頻出してることに今頃気づいた今日この頃。

はい、実はシートのベルト、望月先生が描かれた、作画用のデザイン画にも、ちゃんと描かれているんですよね。
だんだん、長年描いているうちに、よく省略されてきたようですが、最初のほうの巻から、ずいぶんたくさん描かれてました。

クッションも時々は描かれてました。
まあ描いてるのは望月先生じゃなく、アシスタントだと思いますが、推測するに、CBはタミヤのプラモを参考に作画されてますが、シートはオリジナル形状ですので、そこだけは模型がなくて想像で描いてるんですよね。
そこで、ちょくちょく、参考にしたタミヤ(実車)のシートのクッション的なディテールが混ざってしまったんではなかろうかと(笑)

あと、シートの下部にふちどりをつけたかったんですが、絵ではつるつるだなぁ、と思っていたら、あらためて見直したら、ふちどりがついている絵も結構たくさんありました。

コミックはそれこそ、小学生の時から40数年間、100回や200回じゃ効かないぐらい繰り返し読んでますけれど、普段はそんなディテールを意識して読んでいるわけじゃないので、こうやって調べると、意外と新たな発見があったりしますね。

最近ちょくちょく忙しいので、なかなか制作が進みませんが、全く何もしてないわけでもないCB750です。

色々いじりつつも、多くの作業がパーツの貼り合わせや磨きだったりする段階なので、これといって、わざわざ載せるほどのこともなかったせいもあります。


余談ですが、数日前、車でお隣の家の前を通りかかったら、なにやらでっかいバイクが。
この見覚えのあるシルエット、まごうことなき
CB750FOURの実車が停まってるではないですか!

コレはアレですか、資料探しに苦労している私に対して神様がご褒美をくれたのか!

と小躍りして、こっそり眺めてたんですが、数時間後に見たらもう無かったです、残念、お客さんのだったみたいですね。
買ったんだったら、頼み込んで写真撮らせてもらおうと思ったのになー残念。


てなわけで、少し進展状況を。

まずハンドルのパーツ。

意外と実車のハンドルは長く持ち上がっているのですが、コミックのイメージはもっとコンパクトな感じなので、長さをカット。
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△下がキット、上がカットして短くしたところ。バー自体の角度が違って見えるのは、長さが変わったせいで置いて撮影するときに角度が変わってしまったからで、バー自体の角度は同じ。


次に、自作第一の苦労が、通信機のボックス。
そもそも、コミックでも登場するたびに形も違うし、付いてる場所もタンクの上だったりハンドルだったり場所が変わるという、望月先生のアバウツさを体現した通信機です(笑)
最も登場が多いのはタンクの上に箱がついている形状ですので、それに準じました。

で、これを実際に立体にしようとすると、まず、どうやっても、でかい、タンクに載せるとバランスが悪い。
何度も何度も、大きさや形を変えて作り直しました。
最初はバランスを考えて、かなり小さめに作ったりもしたんですが、1/6というスケールを考えると、あまり小さいのもスケール感がおかしい、最低限、1/6の人間が握れるサイズのマイクが入らないと奇妙なので、割と大きめに直したりしました。
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△最初に作った通信機ボックス。いったんは仕上げたものの、どうしてもデカすぎてバランスが悪いので潰して修正。

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△最初の段階での通信機。フタは開閉式。各パーツは仮置きしただけ。マイクが宙に浮いてしまっているのは、コードを真鍮線で作ってるので、接着しないと伸びようとする力で浮き上がってしまうせい。この写真には写ってないが、最終的にはフタの裏にもスピーカーを追加した。

配置も色々考えて、何度もくっつけてみては外しの繰り返し。
タンクとのバランスを考えて、一度はフィニッシュまで持って行ったタンクの表面を削ったり、パテ盛り直したりしたり、えらく無駄な苦労をしましたね。
色々と試行錯誤しながら、結局、タンクの表面を削り込み、埋め込むような形にすることで、高さをギリギリまで抑える形で落ち着きました。
この状態だと、通信機の底面のほうがタンクの上面より低いんで、タンクの上に通信機が乗ってるのではなく、タンクの中に埋め込まれていることになりますけれど、まあ、飛葉ちゃんカスタムでそれもあるだろうと。

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△最終的に落ち着いたところ。半分タンクに埋め込んだ。上の写真と比べてぐっと収まりがよくなってるのが分かる。

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△パカっとフタがあくように制作。

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△ピンぼけですまんです。前回コードをつけっぱなしだとマイクが浮いたので、外して置いてみた。フタは90度ぐらいしか開かないが、分かりやすく外して置いてみた。フタの裏にもスピーカーをつけた。まだ接着してない仮置きなので、傾いてるのは気にしないで。元にしたコミックでは、フタの裏は平らでそこにスピーカーらしきものが埋め込まれているが、イメージを踏襲して独自の形状にしてみた。


前回触れた、元「ホビージャパン」編集のIさんが、「無理があるなら無くてもいいんじゃね?」と提案してくれたんですけど、なぜか、私、この飛葉のバイクの通信機に異様な執着があって、ここはどうしても作りたい、譲れないところだったんですよ(笑)
なので、かなり時間かかりましたけど、ここは私個人のこだわりとして、最後までやってみました。

コミックでは、通信機のボックスは、通信機使う場面に忽然と出現するだけで、全巻通しても、おそらく数カット、たぶん10カットもいかないぐらいしか出てきてません、普段はノーマルなタンクが描かれてますから、Iさんが言うように、通信機がなくてもいいと思うんですけどもね。
せっかく「飛葉カスタム」のバイクを作るんだから、ノーマルとは違う部分が多いほうがいいし、ま、あるに越したことはないかと思います。

自分でもなんでコレに妙に執着があるのか分からないんですけど、おそらく、子供のときに「バイクに通信機がついている」というのが、凄く特殊メカっぽくて格好良くてシビれたせいで、深層心理に刷り込みが出来たんじゃないかと思います。


次に、泥よけとジェットは別として、通信機と並んで一番困る大物が「シート」です。
唯一、完全にノーマルと形が違うのがこのシート。
飛葉のバイクはシングルシートになっていて(初期の形が決まらない頃は、ダブルシートになってた時もあります)、後部にマグネット分銅の発射装置がついてます。

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△現在制作中のシート。キットのシート裏面パーツをベースに、スチレンを切り出してだいたいの形を作り、ポリパテを盛って制作。形状はまだバランスを見ながら修正中。

後部の円錐形の部分が分銅が収まってる部分、先端部に分銅がそのまま収まってる設定です。
これまた「望月アバウト」(笑)の集大成。
先端部に分銅が埋まっているので、理論的に言えば、先端は分銅の尻が露出しているから平らなハズなんですが、普段の絵ではとがってるんですよ。
で分銅が発射されると分銅の尻が突然平らになるという、なんとも困ったマジカル仕様です(笑)
フタがあいて中から分銅が出る、という解釈にして可動式にしようかとも思ったんだけど、やっぱそれも変なので、そのまま絵のとおりにとがらせてみました。
資料のためにコミックを見返していて気づいたんですが、初期の「バイク騎士事件」では、ちゃんと整合性を考えて、円錐の先端が平らな形に描かれているコマがありましたよ、新たな発見!
でも、とがってるほうが格好いいので、描いてるうちに、その形が定着しちゃったんでしょうね。

最近の「設定重視」なアニメ版ではどうなってたかな? と調べてみたら、漫画とおんなじマジカル変形でしたw

追記:資料としてたくさん見返してみたら、特に「バイク騎士事件」あたりに限らず、初期、というより、前半半分ぐらいまでかなぁ? ちょくちょく、尻が平らに描かれてるコマがある(全部ではなく時々)ことを発見しました。また、シートに関しては、いろんな苦慮があったのですが、それに付随して別の発見もありました、そのへんはまた今度。

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△問題の後部の円錐はリューターに固定、ぶん回して削っていった。


シートの問題はそれだけではありません。
絵だと誤魔化せますが、この形状のシートをそのまま付けると、明らかにシート後部と後輪のフェンダーが干渉します。
おまけに、漫画だとはっきりと実車よりシートが細長い印象があるのですが、イメージのままシートを細くすると、フレームのほうが外側にはみ出してしまうんですよね。
かといってフレームを改造するとその中に収まるパーツも全部改造しないと入らなくなるので、ちょっと無理。
なんとか落としどころを見つけようと、今も試行錯誤してる最中です。

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△あくまでも、適当に乗っけてみただけの状態。まだ円錐の下面をえぐってないため、円錐とフェンダーが干渉して浮いている。この干渉をなんとかしないと形にならない。


てなわけで、今回はここまでです。

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