またどうでもいい徒然なんですけど、ちょっと前回の話で思い出したことなんで、おつきあいください。

仕事じゃなく、純粋に趣味で模型を作るっていうのは、つまるところ
自己満足のため
じゃないですか
最初に断りしておきますが、コレは批判的な話とかそういうのじゃ全然ないので、誤解しないようにしてくださいね

模型作ってて、これだけディテールアップしました、とか、これだけ手を入れました、っていうのは、結局、なんでやるかっていうと、自己満足のためですよね
外国人は、チャレンジに対して
自己達成
という言葉をよく言いますが、これは「俺はこれだけ出来るんだ」「俺はここまでできる」っていう達成を証明するためであって、つまるところ自己満足に至るわけですよ

その「自己満足」が悪いとかそういう批判ではなく、逆に肯定的な話です。

模型を作る上で、絶対に必要なのが、その自己満足感なんですよね
あえて、誰も誉めてくれないのに、わざわざ、やたら七面倒くさい改造をする、なんでそんなしんどいことすんねん? といえば、その作業へのインセンティブ、原動力がどこにあるかっていうと、自己満足にあるわけです

今、「誰も誉めてくれない」と書きましたけれど、自己満足、っていうのは、完全に閉じた自分だけの世界なので、やはり自分一人だけの閉じた世界に閉じこもって作っていると、誰も見てくれないし誰も誉めてくれない、そういう世界に次第にしんどさを感じる人もいるわけです
そこで「賞賛」というものや、あるいはその逆の「こきおろし」や「他人の作品への羨望」などが、大きな原動力になってきたりもするわけです。
そうなると「他者に見せたい」「他者の賞賛が欲しい」という欲求が出てくるのは、自然なことですから、たとえばネットの模型サイトに投稿したり、サークルで模型を作って見せ合うとかいうのも、模型を作る上での原動力としてはとても大事なわけです
「こきおろし」や「他人の作品への羨望」というのは、たとえば悪く言われれば凹む人もいますけれど、「なにくそ、次はもっとスゴイものを作ってやる」とか、「アイツはスゴイから、あれを越える作品を作ってやる」「あんな作品が作りたい」なんてファイトを燃やす人もいるわけですから、やはり原動力になりうるわけです。

で、いったい何を言ってるのかというと、昔は、気軽に他人に作品を見せて賞賛してもらうことは出来なかったけれど、インターネット時代になって、素人でも手軽にそれが可能になった。
ネットで模型を公開できるようになったことは、趣味の模型にとっては、とても大きな進歩、とてもありがたいインセンティブをもたらしたということもあるんですけど、別に、この話題では、そこを賞賛したいわけではないのです(笑)、なんだ?w

言いたいことは、元々、私はその種の自己満足傾向が非常に弱い、ということなんですよ
これが、仕事で模型を作っていたときでも、結構悩みの種だったんです。
弱いというか、弱くなったと言い換えてもいいですが、たぶん中学高校ぐらいまでは、結構あったと思うんですが、年々弱まってきたんですよね
仕事であれば、その弱い部分を埋めるのが、仕事という事実そのものなんですよね
「これは仕事だから、ちゃんとやんなきゃいけない、きちんとやんないといけない」、そういう考えが原動力になるわけです。
ところが、それが趣味になると、仕事のようなインセンティブはありませんから、完全に自己満足の世界になってくる
そうなると、自己満足感が薄い性質が、かなり欠点として効いてきます。

もっかのところ、私の模型の悩みは、この部分なんですよね
なんとなく、漠然と「作りたい」という欲求はあるけれど、「そこまでする?」というほどの原動力が生まれない
「作りたい」に行動がついてこない
さりとて、一応は元プロですから、「このぐらいはやっとかないと駄目だろう」的な無駄なプライドというか・・・プライドでもないんですけど、線引きとでもいうか・・・・なまじ一度は仕事として長年経験したもんですから、もう、当たり前に
最低限、このぐらいはやっとかないと駄目だろう
みたいなのが無意識レベルからして根付いているせいで無駄な線引きが生まれてしまって、完全に自由に手抜きもできない感じになってしまう
本当は趣味なんだから、小学生の工作レベルでも誰も糾弾しないわけですから、別にそれでも構わないはずなんですけれど、それができない
けれども、徹底的に作り込むというほどの原動力もない

一度仕事を経験していて、一度、大きなブランクを開けたうえで、趣味の世界に戻ってくると、適当な着地点とでもいうか、落としどころとでもいうか、そのあたりが、自分の中で、いまだにはっきりしないんですよ

まー、純粋に感覚的な話をしてるんで、他の人には何を言ってるのか分からないかもしれませんけど、まあ、ロートルモデラーの愚痴ですかな、今年からスキーも「シニア割」だしね、ふがふが(笑)