銀河ぐらますガイド 造型分室

元プロモデラー・もこもこフジタの、やっつけ模型ブログ

カテゴリ:スケールモデル > タミヤ 1/6 ホンダCB750FOUR (ワイルド7仕様)

また間がずいぶん空いてしまいました。

このところ、ちょっとプライベートでしんどい事があって、十数年ぶりに鬱を発症してしまい、あんまり模型全体に対してモチベーションが上がらない状態でした。

なんとなくやる気が起きなかったので、作りかけの模型をいくつかフィニッシュさせたりもしてて、だいぶ前に完成してるものもあるんですが、そっちはそっちで撮影するのが面倒くさくて、なかなかブログに載せてません。

で、肝心のこっちのネタも、何もしてなかったわけでもないんですけど、まあ、ちょっとずつはいじってます。

正直、写真をこまめに撮るのが苦手なので、更新できるほどの内容もないのですが、あまり間があくのもアレなので、少し進捗状況を。

この歳になってくると、早くも、年齢のことを考えちゃうんですよね。
積み模型がコレクション的自己満足の方もいらっしゃいますが、私の場合、一応、積んである模型は全部作るつもりで持っているので
本気で全部納得いくまで作ってたら、絶対残りの人生で足りないじゃん?!
とか思ってしまうわけですよw

そこで、まあ、時間との兼ね合いで、ある程度、妥協して作ったりするんですが、このネタは
30年来の野望
ですので
時間がないなりに、それなりには納得いくようにしたいなぁ
ということで、作り直しばっかりしてるわけで、なかなか進みませんw


ネタフリが長くなりましたが、今回のお題はシートです。

以前から、試行錯誤で形を決めていったシートですが、どうやらこんな感じでいいだろう、というところに落ち着いて、フィニッシュしてたんですが。
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▲以前載せたこのシートで、一応、シートは完成型と考えていました。


しかし、ずーっと前から悩んでたのが、シートの表現をどうしようか、ということ。

普通に表面をざらつかせるなりなんなりして、塗装してもいいのですが、なんせ1/6という大スケールなので、革の質感をなんとかしたいなぁ、と考えてました。

まー、そのへんもツッコミ始めると、なんせ特殊カスタムバイクですから、「果たしてワイルドのバイクのシートは革なのか?」という疑問もあるわけですが、少なくとも、見た目は革っぽい感じではあるだろうと。
望月先生も茶色で塗ってることが多いので、おそらく茶色の革をイメージしてんだろうと、曖昧な結論でw

昔、趣味で革細工をしてた時期があるので、家に本革がたくさんあるので、「いっそ本物を貼ろうか」とか考えたり。
まあ本物は薄手でもかなりの厚みがあるので、難しいんですけどね。
出かけた先で、手芸店なんかがあるときは、フェイクレザーっぽい生地はないか、などと、ずーっと機会があるごとに見てはいたんですが、なかなかいいのが見つからない。
諦め気味だったそんなときに、ふと100円ショップで見つけたポーチみたいなものが、なかなか理想的。
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▲早速、ポーチを裁断して貼ってみました。

あ、そうそう、シートの表面は縫い合わせでステッチ?が入っているという前提で作りましたので、写真にはないですけど、ステッチが入る部分に、まず凹んだ質感の溝を掘ってあります。

その上で、縫い合わせ目にあわせて、上面と、側面の2つの布を貼っていきました。
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▲側面と分割して貼っていく。伸びるので多少の斜めなどは大丈夫。

で、一度は作ってみましたが、気にいらない。
どうも裏打ちがあると分厚くてうまくいかない、ということで、やりなおし。

やりなおし、ったってね、接着剤で貼り付けてますから、はがしたら元のシートはガタガタですよ
もういっぺん、表面の接着剤を綺麗にはがして、傷や穴を埋め直して、フィニッシュまで持って行くんです、すんごい無駄な労力で大変です。
本物じゃないもんで、結構、力を加えるとすぐ破れるし、うまくフィットしないしで、何度も失敗。
結論から言うとね、この作業を4回やりました(笑)

2回目、裏打ちのガーゼみたいな材質、慎重にひっぱるとうまくはがせたので、こいつをはがしたものを張り直す。
なんか失敗

このへんで素材が切れたので、またわざわざ車運転して100円ショップに走ります(笑)

3回目、試しに一発貼りをやってみるも、うまくいかない。

4回目、なんとなくうまくいったので、スティッチをつけてみる。

スティッチ部分は2つ折りして接着したレザーを細切りしたもの。
ちょっとずつ、エッジに沿わせるようにピンセットで貼り付けていきます。
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レザーの質感はいい感じです。モールドやステッチが多少オーバースケールなのは仕方ないですが、許容範囲なのではないかと。
使い込まれた感じを出すために、スミ入れやドライブラシを多色で重ねて古びた感じを出してみました。

が、なんかステッチ太すぎて気にいらない。
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側面のシルバーパーツの帯もつけてみたんですが、なんだか無いほうがそれらしい気がしたので、やっぱり気に要らない。
あとほんの心持ちでいいから、ステッチが細くできないか
ということで、またやりなおし。
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そうそう、シートにつく帯の部分は、ただレザーを帯状に切断すると切断面が目立つので、プラ板を巻き込むようにして作ってみたり、紙を貼ってみたり、プラを貼ってみたり、これまた何本も試作しましたが、どれもイマイチうまくいかないので、結局は切っただけの帯にしました。

という作業を延々と続けていたので、これだけで1ヶ月以上かかってたりします(笑)

で、さすがに力尽きたので、今のところ、5回目で落としどころとしてますが、そこまでは、まだ写真がありませんので、中間報告でw


あと、このキットのチェーンは一発抜きなので、どうしようか悩んで、工業用チェーンなども買ってたんですが、ちょっと長さが足りない。
そんなとき、タイムリーにタミヤから1/6用チェーンが発売されたので、やったー、と買ったのですが、いざ組んでみたら
サイズがスプロケにあわねーじゃん(T.T)
自社のキットに合わないんじゃ困りますよねー、まあ時々再生産されるとはいえ、基本的には絶版キットですからねー。
というわけで、現在急遽スプロケ制作中です。

前回の続き、プロポーションの改造です。

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ケツ周りの改造途中の写真なので、なんかグニャってるのはご勘弁を(笑)
ケツ末端のフレーム部分です。

まず、フレーム後端に菱形の部分がありますが、ここはウインカーが着く部分です。
この部分までのフレームの長さを、一旦カットし、全長を5ミリほど短く改造しています。

その下に出ている四角い端が見えるパーツは、リアフェンダーのホールドパーツです。
が、これは元々、U字型で、側面から見てフレームの上に飛び出す形なんですが、これをパテ盛りして形状を変え、側面から見てフレームとツライチの部分まで下げています。
リアフェンダーのホールド位置全体を下に下げているわけです。
同時に、フレーム後端までの距離をカットしていますので、ホールド位置は前にも移動しています。

要するに、フェンダーの取り付け位置を前方、かつ下方に移動する大改造をしているわけです。
こうすることで、後部の間延び感を抑えると同時に、シートの円錐パーツにフェンダーがぶつかる問題を最低限にしています。


次に、フェンダーをずらしたことで、問題が多数生じます。
前の写真のフレーム左右の内側に突き出してる円柱が、リアフェンダーを挟み込むようになるんですが、フェンダー位置をずらしたので、円柱を延長し、この上に載せるような形に固定方法も変えてます。

フェンダー前部には、ボディ内に収まっているバッテリーをよけるための切り欠きがあります。
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フェンダーの位置を移動したことで、バッテリーが干渉することになってしまうので、フェンダーの切り欠きを深く削り取り、プラ板を張って穴をふさぎ、大きく変更しました。
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こんな風に改造してみました。
一度塗装したけど、作り直ししてるので、再塗装前だから、なんか色々飛び散ってますw

フェンダーの頭頂部にある長方形のところが、フレームについてるU字型のパーツに接着されるところですが、フェンダー位置をずらしたので、これも合わなくなっていますので、プラ板で作り直しています。

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前回の写真と細部の工程が前後してたりしますが、一度、以上のような改造をした時点の写真がコレです。
この時点では、一度はコレで完成かと思ったんですが、あらためてバランスを検討して、まだ気になるところがあったので、また改修です。

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先に掲載したフレームカット後の角度を変えた写真、ではなく、また改修し直したときの写真です。
一度フレームを短くカットしたけど、イマイチ、バランスがよくなかったので、やり直してあります、先に掲載した写真と見比べると、微妙に長さが違うのが分かるでしょうかね?

この後で、更に取り付け部を削り込んでフェンダーの位置を微妙に上になるように調整し、取り付け角度なども少しだけいじったり、微妙な位置調整をやってます。

こういう「作ってはやり直し」を延々とやってたので、なかなか進まないわけです。


そんなこんなで、なんとか、それなりに現時点で納得いく形になりました。
いよいよ、現状で、まあまあいい線いってるかな? と思える仮組みの状態がコレです。
じゃじゃ~ん!

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ウインカーやマフラーなどがついてないので、ちょっと想像力を必要としますが、かなり、コミックのイメージに近いと同時に、かなりI氏の作ってくれた図に近いと思います。
ぶっちゃけ、自分でも、立体だとクリアランスの問題で簡単に動かせないパーツが多いので、ここまで図に近づくとは思ってませんでしたよ(笑)

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以前掲載したこの絵を見てください。
タイヤとフェンダー、シートのスキマが少ないというか、めちゃタイトな感じになってるのが分かるでしょうが、コミックのイメージはまさにコレなんです。

実は実車のCBは、結構、いや、頭で思ってる以上に「ぼーん、とケツが上がった、ヒップアップな形」なんですよね。
タイヤとフェンダーのスキマなんか、すんごい空いてるんです。
まー、サスでタイヤが上下に動くんだから、仕方ないんですけどね、模型だと気にしないでいいからね。

なので、この改造、実は、ずいぶん実車とは変化してる大改造なんですよ。
どのぐらい違うかと言うと、はい、このぐらいです。

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キットの商品写真を、ほぼ同一スケールに調整して、並べて比較してみました。
上がキット、下が改造後です。
やっぱりマフラーがないとイメージが捉えにくいんですが、ケツ周りの変化は、もう一目瞭然ですね。
だいぶ前のことですが、比較すると、タンクのボリュームをアップする改造をしているのも分かると思います。


というわけで、ようやく、最大の難関は突破したような気がします。
ジェットエンジンは製作済み。
あとは飛葉オリジナルの泥よけ?フェンダーだなぁ。
どうやって取り付けるか、まだ全然考えてません(笑)

今回は、前回ちょこっと書きました、改造箇所の話です。

前回、ホイールを組んだので、やっとこさ、仮組みでタイヤを追加して、だいたいのイメージをお見せできるようになりました。

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▲前回作ったホイール。スチール線と真鍮パイプでスポークを張り直しました。面倒くさかった・・・・。

遅々として作業が進まないのは、もちろん作業時間が取れないから、がメインの理由なんですが、それ以外にも、トライ&エラーで良い感じになるまで改造を繰り返している、というのがひとつ。
仕事で作る場合は締め切りがありますので、最初に割とプランニングというと大げさですが、改造箇所やイメージを決めて作り始めるんですが、趣味なのでそういう面倒なことはせず、とにかく行き当たりばったりで、納得いくまで何度でも改造してます。

結果的に、こっちのほうが面倒なやりかたですけどね(笑)

いくらプランニングしても、実際に作ってみたらイマイチ、ってことも多々ありますが、締め切りがあるとそのままで行かざるを得ないこともあるわけで、このやりかたのほうが、面倒でも、より自分のイメージに近づけます。
最後まで根性が尽きなければ・・・ですが(笑)


もうひとつの理由ですが、何度か書いているように、私が「ホビージャパン」のライターをやってるときの編集者のI氏とやりとりが復活したので、昔の雑誌のノリというか、編集さんの意見を入れつつ作るみたいな感じ、あの時代のHJ的な作り方をしたかったので
作ってみては、写真を載せて、I氏の意見を聞いては、それをフィードバックして再度改造していく
みたいなやり方をしていたので、一度作っては、作り直し、みたいな部分が増えていて、進まないのもありました。

もちろん、個人個人で持ってるイメージが違うから必ずしも合致するとは限りませんので、その場合は、あくまでも作るのは私ですから私の好みを優先してはいますが、できる限り、納得いく範囲で、I氏の意見もフィードバックしているという形です。

で、今回は前後編に分けますが、メインは新造パーツと、プロポーションというか、車体のバランスの大幅な改造です。
ずいぶん時間がかかってしまいましたが、以前、I氏が、「実車をどのように改造すれば漫画のイメージに近くなるか」のイメージ図を作ってくれたので、その図に準じた改造を施しています。

とはいえ、「口で言うのは簡単」ではなく「絵で言うのは簡単」ですが、なにせ実車はクリアランスを考えてうまくパーツが配置されてますから、パーツをひとついじると、他がぶつかって整合性がとれない、なんてところなども多々あります。
本当に改造すると、各部のパーツがセミスクラッチで作り直しになると思うのですが、そこまではしたくないので、全く図の通りとはいかないまでも、可能な範囲でギリギリまでいじってみました。

結果的に、実車とは、相当にバランスが変わってます。

この改造が
いろんな部分のバランスの組み合わせでイメージが変わってくる
みたいな、かなり微妙な感じだったので、一度パーツを切って長さを詰めてみては、やっぱり思い直して元通り延長し直してみたり(笑) みたいな繰り返しで
何度も何度も
やってみてはバランスを見て、またやり直し、バランスを見る
みたいなことを繰り返していたので、ここまで時間がかかった、というのも事情です。

だんだん疲れてきて、途中で気分転換に「猿の惑星」の模型を作ってたりもしましたし(笑)


と、バランスの話をしてますけど、今回は前編なのでそこまで行きません、なんだよソレ(笑)

えっと、まずこのキット、時代からすればよく出来てますが、やっぱり結構、今だったらやらないようなディテール省略がされてます。
なので、気になるとこだけ、ちょこちょこいじってます。

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キャブレターを繋ぐ黒いパイプは、本来ゴムなので、両端を金属の輪で締め付けて止めてますが、そんなディテールは一切ありません。
(不思議なんですけど、このキットの商品写真には、その金属部分がちゃんとあるんですよね????)

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あんまり見えにくいところですけど、なんか気になったので、ちょいちょいと、手元にあったアルミでリングを作ってみました。

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全部作ってこんな感じにしました。


次、以前の記事から大きくかわったのが、飛葉カスタム独自のシート。
一度、クッションモールドを入れてみましたが、やはりしっくりこないので、埋め戻しました。
後で書く話に絡みますが、全体のバランス的にどうしても後部が間延びするので、シートの全長も前に写真を載せたときより若干延長してます。

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こちらは、以前載せたときのシートです。
シート後部のマグネット分銅?発射装置の円錐形部分は、以前はかなりとがった感じでしたが、I氏の好みを反映して、全面的に作り直しました。

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ちょっと加工過程が前後してる写真です。
この写真のボディはまだ改造中で、最終型ではありません、あとで説明しますが、ここではシートだけ見てください。
以前より、かなり丸みを帯びた形に削り直して変更してるのが分かるでしょうか?
シートの形状も若干変えてます。


飛葉カスタムはシートの形が独特なので、実車のシートよりも少し前後長を短くしないと、「立体的にしっくりくるバランス」になりません。
しかもケツがとがっているので、実車のケツがでかいシートとは、見えるバランスが異なって来ます。
詳しくは後で述べますが、物理的なクリアランスの限界までボディの全長やフェンダーの位置はずらしていますが、それでもシートの後部が空いた感じで、なんとなく間延びしたように思えるのです。
そこで、U字型のステー?のパーツを自作して、空間を埋める作戦に出ました。

こういった形状のパーツは、実は、実車のCB750でもK4以降の後期型には付いているパーツです。
原作でも、描かれているときと描かれていないときがありますが、これはおそらく、タミヤのキットを参考に作画されたときと、後期型の資料写真を見て作画されたときがあるためだと思われます。
ちなみに、アニメ版の設定では付いていることになっていました。

パーツはプラ棒を曲げて、基部をプラ板で作ってやりました。
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ここではK4タイプのパーツのつもりではなく、あくまでも漫画版の飛葉カスタムでのオリジナルパーツ、というイメージで、特に取り付け部などは実車のものに準じておらず、自己流でっちあげです。
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こんな感じになりました。
先に掲載した写真に、このパーツがついてますね。

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こんな感じで固定されます。
アレですよ、最近、スクラッチとかやってなかったですからね、久しぶりにプラ棒曲げてパーツ作ったら、なっかなか、うまくいかないのw
いやー、苦労したのなんのって(笑)

ってわけで、とりあえず前編はここまで。

今回は、前回ちょこっと書きました、改造箇所の話・・・をしようと思ったんですけど、予定変更。

だいたいは改造が終わってるんですど、そこのバランスを最終的に見る上で、どうしてもタイヤが必要となったので、製作順序とは逆ですが、そっちの話を先に。

前回、メッキパーツについて書きましたが、古いキットで一番問題となったのが、ホイールです。
ただでさえ、スポークが太めな上に、さすがにスポークにバリはあるわ、そのままメッキされてるわで、とてもじゃないがそのままでは使えません。
というか、仮にもしキレイでも、左右貼り合わす形になってますから、そのままだと思いっきりセンターに合わせ目が出てしまい、スポークがついたままだと、合わせ目を消すのがメチャクチャ大変です。

というわけで、ここはひとつ、シャープさを出すためと、後述の理由で、バイクキットにおなじみのスポーク張り替えをやってみましょう。

が、ぶっちゃけ
今までやったことありません(T.T)
中年の初体験、うふん

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▲すいません、自前で写真を撮り忘れたので、ネットで見つけた写真を無断転載させていただいてます。駄目だったら言ってください消します。1/6スケールなので、比較的細いけれど、やっぱりもっさいスポーク。もうちょっとバリ多かったかな、私のキットは。上下金型で整形されてますから、細いスポークの断面を見ると結構なズレが生じていたります。このまま作るにしろ、一本ずつパーティングラインを消すのはめちゃ大変だと思いますし、ヤスったらメッキはがれるので、どっちにしろメッキはがし塗り直しは必須です。


というわけで、まずは以前に書いたように、苦労してメッキを落とします。
落としたら、組み立てます。

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▲また無断借用です、すみませんんっっつ。メッキを落として組むとこんな感じ。スポーク基部とかにメチャクチャ段差が生じているのが分かるだろうか?

果たして修復できるかドキドキしながら、一気にスポークを切り飛ばします。

切ってみると、スポーク基部の半球が、実はかなりいびつな形状だと気づきますので、少しここで泣きましょう(笑)
これ、一個ずつ修正すんの、めっちゃ大変です。
大変と泣いてても、切り落としてまったものは仕方ないので、気を取り直したら、半球を整形しつつ、合わせ目を消していきます。

今回はMr Hobbyの電動ヤスリ、G-Toolのスポンジヤスリみたいな部分を筆のケツとかでぎゅーっと押して、丸く凹ませて、それで磨くようにして整えたので、だいぶ楽になりました。

中央のパーツにもスポークモールドが入ってますので、削っていくのは結構大変です。

あ、あとは空気を入れるバルブのところは切り落として、小さいネジで作り直してます、確かずーっと前に写真を載せたはず。
CBのバルブのフタは6角形なので、そのままネジのナットが使えます、ただし高さがあるので、ナットを2つ貼り合わせます。

で、ここまで出来たら、まずはパーツを塗装します。

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▲こんな感じで、ホイールと中央部は見事に分離。元に戻るのか、ドキドキです。最近のバイクはスポークのタイヤはほぼありませんので、こういう作業しなくていいから楽ですね。


スポークを貼る際、治具が必要なので、中央にボルトを埋め込んだ板を作り、そこにスポークの線を描いた紙を貼ります。
ボルトで中央パーツを固定するわけです(治具の写真は下のほうを参照)。
ホイールは、そのまま置くと位置があわないので、下にプラ板を挟んでやり、クリップで固定します・・・が、具合が悪かったので、途中からマスキングテープで貼るやりかたに変更しました。
このスポークのガイド紙は、ネットで画像を公開されていた方がいらっしゃったので、1/6スケールにあうように拡大して、ありがたく使わせていただきました。
ですが、今回、そのページをあらためて探してみたのですが、見つかりませんでした。

あとは中央パーツとホイールに、ピンバイスでスポークの入る穴をあけていきます。
中央のパーツはそのまま開ければいいのですが、ホイールのほうは角度がついて棒が入るので、治具にセットして、ガイドを見ながら角度をあわせて開けていきます。

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▲ピンぼけごめん。中央部は縦にスポークが通るので、普通に垂直に穴を開ければ良い。スポークがささる基部には半円のくぼみがあるが、キットではスポークモールドで埋まっているわけで、削ったあとで、ひとつづつ、ピンバイスでくぼみを作り、その中央にスポークの入る穴を作っています。


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▲ピンぼけごめん2。ガイドを見ながら、ピンバイスで角度をあわせて穴を開けていくんですけど、なかなかこれが難しい。もう、「だいたい」で我慢しないと、いくらやっても「失敗→直し」の無限コンボで進まないので妥協も必要。

厳密に言うと、スポークが中央パーツに刺さってる根元の部分には、丸い玉みたいな形状があります。
リベット貼って再現するのも考えましたが、たぶんピンバイスで穴をあけると割れたり苦労しそうなので、再現し出すとキリがないのでオミットです。

なんて、文だとあっさり書いてますけど、さすがにこの作業を全穴ぶんやると、パーツを傷つけずに穴を開けるのは困難だったりして、後から
穴を開けてから塗装したほうがよかったな
と気づいたりして、一度穴をあけてから塗り直したり、何度も試行錯誤してます。

結局、このキット、ホイール部のデキがかなり「だるい」んです。
左右の合わせ目のエッジ、角が丸まってるので、かなりスキマがあきます。
そこを瞬着とかパテで埋めて、スポーク基部の半円パーツの整形とかをするわけですが、こういうところにピンバイスで穴をあけると、埋めたものが割れてきたりするんですよねぇ。
相当気を遣っても、やっぱり割れたりするので、かなり大変です。

穴が出来たら、いよいよスポークを張る・・・・前に、スポークを切り出さないといけません。
なんと片輪40本
前後で80本

です、面倒です、いやです、挫折しそうです(笑)

ここは、なんとか根性で乗り切りました、毎日ちょっとしか作業できないので、数日かかりましたけど。


さて、ここから「後述」と書いた理由ですが、キットのスポークが太いのは、むろんそれ自体がダサいのですが、太いと、存在感がありすぎるんですよね。
前から何度も言うように、今回の改造の目的は「漫画のイメージを再現する」ということです。
で、実はコミックを見ると分かりますが、飛葉のCBって、あまりスポーク描かれてないんですよ。
走行シーンが多いせいも、もちろんありますが、止まっているシーンでもかなりぞんざいというか。
「無い」んじゃないですが、当然絵だとペンの線一本ですから、細っこいイメージです。
しかも、中央から外側に向かう線が、最後まで繋がってなかったりします。
要するにスポークが途中で途切れていて、ホイールが宙に浮いてる状態です。
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▲こんな感じが私の持ってる全体的なイメージに近い絵。

もちろん、時期や絵によってばらつきはありますが、基本、そんな感じなのが望月先生の描画の癖です。
望月先生、タッチが荒いので、描くの面倒なのかと思ったけど、描くのはアシスタントだから、たぶんそうじゃなくて、全部描き込むと「絵としてうるさすぎる」からなんだと思います。そんなわけで、まあ端的に言えば
「スポークが無いか、それに近い感じ」が私の持つ、漫画のイメージ
なのです。

しかし、いくらなんでも立体でスポークがないのは無理だし
いや、見えない部分でタイヤを支えればそれも可能ではあるんですが、でも、立体物でスポークがないのは、さすがに不自然だろう、ということで、じゃあ、どうしようかと。

なるべく、存在感を出さないようにしたい、ということで、細くしちゃおう、と。
この「スポークの存在感をなくす」改造をしたかったので、張り替えが必須だったわけです。
このスケールだと、本来は0.5~6ミリぐらいの太さがちょうどいいんですが、あえて細めの0.4ミリのスチール線を使いました。
基部の部分は逆に存在感を出したくて、1ミリの真鍮パイプを使ってます。
たかがコンマ0.1,2ミリ程度の違い、とあなどるなかれ、実際にちょっとパーツに仮組みしてみたりしますと、その差で、全然見た感じが違います。


というわけで、あとはひたすら、スポークを張っていく作業となります。

スポークの先端を曲げて中央部に差し込み、基部に通したところに、真鍮パイプを挿していきます。
ピンセットでスポークをつまんで配置していきますが、なんせ後半になると入り組んでくるものですから、なかなかパズルのようでうまくいかず、ボロボロ落として
うき~っ!!!!
っとなります(笑)
相手は薄塗りのパーツですから、スポークがちょん、と当たっただけで、塗装がはげてしまったりますし(-_-;)

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▲ひたすら張っていきます。言うは易く行うは難し。実に面倒くさいです、投げ出しそうです。


このスポークは、片面、交互に表と裏から、中央のパーツに刺さっていますので、作業手順が必要です。
まず、奥の裏側のスポークと手前の表側のスポークを張ります。
そしたら裏返して、同じ作業を繰り返しますが、この段階では既に半分スポークが張られ、その間を通すように張る形になるので、とてもパズル度が高く、大変です。
スポークは、位置が決まったら瞬間接着剤で固定していきます。

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▲やたー、一個できたー! でも、まだもうひとつあるのです、挫折するな俺!! 根性だ。

てなわけで、あとは後輪も同じ作業。
なんだけど、特に後輪はスペースが狭いので、張られる角度も変わってきてキビシイので、大変でした。

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▲というわけで、なんとか全部できました。さすがにシャープで本物の金属なので質感もよくなります。この存在感のない感じが、漫画のイメージに近くなったと思います。

ぶっちゃけ、張るだけで修正とかやり直しとか含めて実質2週間ぐらい、かかりました。

しかし、さすがにワヤな作業だけあって、結構ホイールが傷ついたり、うっかり瞬着つけちゃったりで、一部塗装がはがれてしまいました。
どうしょうかなぁ、これから塗装し直したらスポークも塗られちゃうし、かといってマスキングも困難だけど、金属だから塗料ついても、こすったらはがれるかな、などと悩みつつ。

まだ塗装がはがれてたりして、フィニッシュできてませんが、まあ、とりあえずここまでできました。

ものすごく面倒な作業でしたが、やっぱりとても見栄えが良くなりますので、良いですね。
苦労した甲斐があったというものです。

だいぶ間が空いてしまいましたCB750 飛葉ちゃん仕様ですが、ずーっと製作をサボっていたわけではありません。

いかんせん仕事ではないので、あまり綿密にプランニングせず、実物を見つつ試行錯誤でいじっているので、余計に時間がかかるのです。

作る時間はそれほどないのですが、少しずつでも、ちまちまといじってましたので、それなりに進んではいます。

ただ、私、希代の面倒くさがりですので、「撮影して編集してブログに上げる」という作業を考えると、面倒でやる気がなくなるんですよ(笑)
なので、逐一写真撮らないで、どんどん作業だけ進めたりしているので、いきなりこう、進んでいたりするわけですな。まあそこはご愛敬。

前回からボディをかなりいじったんですが、長くなりそうなので、その話は次回に回して、今回はエンジンです。

これは、実はだいぶ前に完成してました。
エンジン単体でも飾れるベースが付属してるので、そのまま棚に飾っていて、既に埃をかぶってしまう時間が経ってました(笑)
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▲どーん! 当時世界の度肝を抜いた4気筒、750CCエンジン。このどでかいエンジンに昔の子供はあこがれたものです。単に、大型バイクに乗りたい、ではなく、ホンダのナナハンに乗りたい、という層を作り出したことからも、インパクトの大きさが伺えます。

さて、ところで、どんなに新しいキットでも、メッキのパーツは接着面をヤスリで整形してしまえばメッキがはがれてしまいますので、メッキを一度落として、パーツを組み立ててから塗装するのが理想です。
このキットは、古い割にバリはほとんどありませんが、各部にかなりの金型のズレ、段差が見られます。
断面が円柱型のパーツであれば、パーティングラインに大きなズレがあり、段差を削ってしまうといびつな形になってしまうぐらいズレが大きいところも結構あります。
古いキットで何が困るかって、メッキパーツがそんな状態のまんま、どっぷりメッキされてたり、バリごとメッキされてる点です。
最近、昔のアリイの蒸気機関車のキット買ったんですが、ほとんどバリの海にパーツが埋まってる状態でメッキされてました(笑)

最近のキットのように、なるべく合わせ目やパーティングラインが目立たないように気を遣った設計でもないので、さすがに、メッキパーツをそのまま組んでしまうと、ちょっと見るに堪えない状態になります。
そんなわけで、もう、必然的にメッキをハガさざるを得ないわけですが、最初の頃に書きましたけれど、このキット、めっちゃメッキが強固で、まずハガすのに一苦労します。

という苦労話を以前書いてる以上、つまり
全部ハガしちゃったわけですから、ハガしたもんは塗らなければいけません
当然の摂理です、摂理は曲げられないのです、困った。

なんせブツが
ギンギラギンのメッキパーツ
ですんで、一筋縄ではいきません。

私自身、ブランクが長く、模型に関する知識がガラパゴスなので、以前からメッキに適した塗料というのは、ちょくちょく探しては実際に試してみてはいて、手芸用の「ギンギラ銀」とか、DIY用のヤツとか、色々なのを試してたんですが、どれもイマイチパッとしない。
で、ネットでGSIクレオスの「メッキシルバーNEXT」がいい、という記事を読んだんで、試してみました。

いやこりゃホントにいいですね。
模型のメッキとまではいきませんが、かなり良いです、痛いのは価格でしょうねw

ネットで読んだ記事に色々なテストが載ってたんで、とても助かりましたが、とにかく下地にツヤありのブラックを塗り、なるべく塗膜を薄くなるように、弱いパワーで吹き付けると、一番輝きが増すようです。
下地のツヤ具合でずいぶん変化しますね。
あと、時間置いてから磨くと、また輝きます。

元のキットのメッキのように、あまりにもてかてかすぎると、模型だとオモチャっぽく見えるので、少し抑えめにしました、基本、圧吹きするとツヤが減るようなので、そんな感じで。

また凄いのは、マスキングが可能!
更にありがたいことに、スミ入れ可能!

写真のエンジンは、まだ塗装した状態のままで、最終仕上げの焼きが入った風の塗装だとか、スミ入れなどはしてない段階です。

以上のように、きらきらしてる銀部分は「メッキシルバー」ですが、以前も書きましたが、CB750は発売時期によってかなりタイプの違いがあり、初期型をK0と呼びます。
そのK0の中でも、最初期型は、エンジンの一部は砂型鋳造で、表面はざらざら、つや消し銀です。
そこで、梨地の鋳造パーツ部分は、まず溶きパテを筆で叩くように塗り、ザラつき表現をしてやってます。
本当のエンジンは、砂型なので、もっとエッジなんかが「ダルい」んですが、そこまでやると、たぶん「単にディテールが甘い」模型」に見えると思い、表面をザラつかせるだけにとどめました。
それから、普通のラッカーシルバーを塗装した後、つや消しスプレーを吹いてあります。
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▲エンジン本体部分は鋳造ですので、ザラつきを入れて、シルバーで塗装してます。初期型の最初だけ砂型鋳造で、生産数は700台ぐらいだけらしいです。まだスミ入れとかしてません。

ただし、以前書いたように、オイルカバーフィルターにフィンがついているのは初期型ではないので、キットも実際は最初期型ではないと思われます(キット自体にタイプの表記はないので、パーツから推測するしかありません)。
どっちにしろ、初期型以降も砂型と金型の違いはあれど、鋳造は鋳造ですので、ギヤカバーなんかと本体は質感が違い、つや消しっぽい銀です。

まあ、以前考えたように、ハードに使われる飛葉ちゃんのバイクですから、その時々のCBのパーツで改造されていっていると考えれば、タイプは「ちゃんぽん」と考えていいかと。
話が先になりますが、後部に後期型のステーパーツを自作して付けたりしてますので、まあ、ちゃんぽん仕様で行ってます。
コミックでも、そのへんの仕様は混ざってますね、おそらく、模型を作画の資料にしているときはタミヤのキットに準じてますが、写真を作画の資料にしているときはその時々の写真を見ているので、混ざってるのではないかと。
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あと、前にも書きましたが、エンジンの空冷フィンは結構ぶ厚く、厚みが均一ではない上に、数パーツに分かれていて組むとフィンの位置がズレるので、かなりみっともないです。
できる限り薄く削って、削りながら位置を調整してあります。

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▲フィンは薄く削って調整してます
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▲すいませんネットから拾った写真無断借用です。キットのフィンはこんな感じです。下段、真ん中にいくほど太くなってるのが分かります。
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▲まあ、こうやって単体で見ると色々アレですが、実際にはボディに組み込まれるので、見えにくくなる部分も多いので、あまりこだわってもしょうがないかと。

割といい感じに質感の違いが出ていると思いますが、写真だとなかなか銀はうまく撮れず白くトンじゃったりして、実物の感じが伝わりませんね、どうでしょう?

あ、あとですね、模型作り慣れていると、ついつい「パーツの合わせ目」や「パーティングライン」みたいなところを無意識に埋めたり削ったりしちゃうんですけど、資料写真を見ると、実車でも別パーツがボルト止めなのでズレやスキマがあって正解だったり、実車でも分割型で整形されているのでパーティングラインが残っているままだったりで、うっかりへたに埋めるとかえって間違いだったりします、ややこしい(笑)


写真は撮ってないですが、他のメッキパーツも塗装は終わってますので、案外、もう完成に近いところまで来てますね。
でも、フロントの泥よけ、ロケットノズル?が出来てないんだよねぇ。
そのへんのパーツは、タイヤが仮組みできないと、全体のバランスが掴めないんで、作りようがないんですけど、実はスポークを張り直すために切り飛ばしたまま、面倒で作ってないから、まだタイヤが組めないんですよね(笑)


あと、いまだに悩んでいるのは、ウエザリングをどうするか、です。
私のイメージでは飛葉のバイクは歴戦の勇者なので、相当に傷だらけ、汚れているイメージで、望月先生のイラストなんかでもフェンダーは泥だらけだったするんですが。
ネットには、古いバイクを塗装で見事に再現されてる方もいて
スゲエなぁ、あそこまで出来たらいいなぁ
と思うんですが、私は古びたバイク特有の表現のノウハウを持ってないので、へたにやると、単に汚い模型に見えるモノになる可能性が高いから、どうしたもんか、綺麗に作るべきか、いまだに悩んでます。

というわけで、今回はここまで。

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