さて、モナーク社製、怪獣ゴルゴの完結編です
これまで述べてきたように、このキット、相当にぞんざいで、パーツが足りなかったり、プラが流れてなかったところがあるので、修復に苦労しましたが、なんとかかんとか、完成までこぎつけました。
前回、パーツが足りないビルの側面を複製するところまで書きましたが、それらをなんとか組み合わせ、ビルを作ってやります。
▲ベースの瓦礫は、かなり良い味を出しているのですが、破壊されたビルの内側は、1パーツで積み重なった瓦礫パーツがある以外は、壁面などはフラットなので、少しだけテキトーにプラ棒やカケラで瓦礫や鉄骨、フロアらしきものを加えてみました。
今回は、ベースの雰囲気がとても良いので、なるべくそのまま生かす方向で、最低限適当に手を入れた感じです。
一応、コレ、実物のある建物なのですが、あんまり実物の色は気にせず、好き放題に塗りました。
劇中でも夜景ですから、全然、本物の建物とは違う色に見えますし。
ビルはイエロー系、地面はグレー系です。
今回はなるべく「渋め」を目指して、暗い色でビルや地面を塗り分けで塗装してあります。
▲ベースの塗装。まずイエロー系で全体を塗装。
▲地面にグレー、各部にシャドウを吹いてやりました。この後、何度か濃淡の違う色で重ね塗り。
▲スミ入れして、ドライブラシして仕上げです。時計板は別パーツになってるので、塗装後に貼ってます。地面が一部黄色っぽいのは、ゴルゴの足が乗って隠れる部分なのでちゃんと塗らなくていいからです。
さて、本体の塗装です
ゴルゴの体表ですが、基本緑で、腹部や腕脚の裏などがダークイエローみたいな色なんですが、あまりはっきりしません。
劇中でもずいぶん場面によって色が違って見えます。
ライティングや現存するフィルムの色調のせいもあるんでしょうけど、まず、破壊シーンの粉塵のせいで、やたら着ぐるみが汚れている場面もあるので、そのせいもあるのでしょう。
調べてもはっきりしませんが、着ぐるみが何体あったのかも不明ですので、複数あって色調が違うのかしれませんし、撮影中に補修で塗り直されてるのかもしれません。
あと、子供ゴルゴと大人ゴルゴはそっくりの外観ですが、微妙に形状が違うようで、違う着ぐるみっぽいですので、そこらへんで大人と子供の色も混同してしまいます。
まあ、そんなわけで、あまり気にしても仕方ないんで、イメージで塗りました。
どうもHD版のフィルムを見ても、口の中は赤くないように見えるんですけど、イメージで赤くしました。
本体は暗い緑系の塗料3段階ぐらいで濃淡をつけて、腹部などにダークイエローを吹きました。
こちらも、色は渋めを目指しました。
デジカメでオート撮影だと、うちのデジカメはどうも明るくなりすぎる癖があるんですけど、実物は写真よりも、もっと遙かに暗い感じです。
あとは、表皮にドライブラシをかけて、スミ入れしまくりです。
最近
ウォッシングするとブチ割れるバンダイのキット
ばっかり作ってたので、ちょっと
スミ入れ大好きな俺としてはフラストレーションが溜まっており
ついつい、これでもか!! とばかりに楽しくウォッシングしちゃいました(笑)
▲単色で全体を塗装した段階
▲ブラシで陰影をつけ、腹部などにイエロー吹き。口や爪を塗ったところ。
▲ウォッシング、ドライブラシを加えたところ。爪のつけねや歯の付け根なども、エナメルで汚しを入れています。この後、ツヤを整えるためにつや消しスプレーを吹きました。
基本的にゴルゴの体表は、凹凸モールドが激しいです
かなり潰れているところがあったので、全体に掘り直したこともあり、きっちり凹部にウォッシングして、凸部に明るめの色を載せると、かなりメリハリが効いて、非常に存在感があって良い感じになります。
ゴルゴちゃんの目玉ですが
徹夜3日目のマンガ家の目玉よりも充血してます
てか
真っ赤です
しかも
ご丁寧に光ってます
なんていうか、英語にも同じ表現があるのか知りませんけど
怒りに燃える目を具体的にしてみました!!
って子供みたいな発想が笑えるんですが、とにかくアレです、目玉が真っ赤で光ってるって妙です、どっちかっていうと宇宙生物です、怪獣じゃないです。
なわけで、前に書いたように、目玉は削り込んで穴をあけ、透明ランナーから削り出した目をハメ込みました。
内部にLED仕込んでおきましたが、あとで気づいたのは、LED赤く塗り忘れた、と。
まあ、最初から赤色LED使っとけばよかったんですけど、手元になかったもんで。
土台には、100円ショップで買ってきたフォトフレームを使ってます。
その上にベニヤを貼り付けて、ニスで塗装。
電池ボックスも100円ショップのクリスマスLEDのやつです、組み込んだりするの面倒だったんで、そのままベースに貼付ました(笑)
せっかくだから、これまた100円ショップで買ってきたアルミのミニ懐中電灯を、適当な角度に切断してフレームの左右に接着し、スポットライトみたいにして照明してやりました。
ベースのビルの内側に来る部分は、裏側に赤く塗ったLEDを仕込んであります。
点灯すると、崩れ落ちた瓦礫が火事でくすぶっているようなイメージになります。
▲ベースの左右にはスポットライトをつけてみた。
▲かつてのオーロラを彷彿とさせる、素敵なベース。実にいい感じ。ビルの内側だけ、ちょっと手を加えた。
▲ぶさいくゴルゴ、劇中通り、無意味に手がでかく、胴体の前後の厚みがなく、実にいい感じにぶさいくなのですw ただ、イメージ的にはそっくりなんだけど、実際に着ぐるみと比べて見るとあんまり似てないような気がします、着ぐるみはもっとくびれがなくてずんどうな感じです。だいたい、このプラモの形だったら人間入らないだろう特に足首あたりw
▲背中だけ見ると、完全に某恐竜ですなコレ。
▲うまくピントが合わないけど、瓦礫の裏にもLEDを仕込んであります。光ると瓦礫が火災でくすぶってる感じを出したくて。
▲ライトを点灯して暗闇で見ると、こう。劇中より恐いですよコレw ここは是非とも、伊福部昭のゴジラのテーマを頭に浮かべてくださいw
▲ちなみにこちら側の耳が、パーツがなくてエポパテから作り出したものです。
▲せっかくなんでモノクロ化してみました。うーん、さすがイギリス版ゴジラの異名を持つだけのことはあります、ゴジラっぽいです。こう見ると、時計塔は崩れた国会議事堂のてっぺんに見えますね。きっと初代ゴジラのフィルムの市街地とかと合成すると面白いんだろうな、と思ったんですけど、面倒でそこまでやる気が起きませんでした(笑)
てなわけで、修復箇所がメチャ多くて、最初に想像したより、遙かに大変な作業になってしまったキットですが、なんとか完成しました。
キットが
ものすごいぞんざい
な割には、割といい感じになったと思います。
久しぶりに、本当に久しぶりに怪獣を作りました
なにせ、模型誌「ホビージャパン」のライターだった頃以来、作ってませんので、20年ぶりぐらいだと思いますが、久しぶりに作ると、やっぱり怪獣はいいですね
メカより、こっちの方が性に合っているというか、楽しく作れます
こいつを作ったせいで、怪獣プラモ熱が沸いてしまい、昔のバンダイの怪獣キットを色々買いあさってしまったので、そのうちまた製作日記を書くことになるでしょう・・・か?
バンダイのメカゴジラ欲しいなぁ、メカゴジラのキット欲しいなぁ、とか思って気づいたんですが
よく思い出してみてたら俺、ボークスでメカゴジラのキットの原型作ってた(笑)
探せば家にあるはずだw
ところで最近、気になるのが、うちのデジカメはどうも写真が良くないことです
以前はこんなに悪くなかったと思うんですが、オート撮影で撮ると、どうも実物とだいぶん違う色味になったり、明暗がおかしかったり。
いくら作っても完成品の写真が悪いと悲しいですから、なんとかしたいな、と最近よく思います。
撮影技術を上げたいですね
とはいえ、一眼レフも持ってるけど、面倒だから使わないだけの人なので、こんなこと言ってもやらないんでしょうけどね(笑)
追記:まことに残念なお知らせ。
本キットをリリースしていたモナークは、2016年初頭をもって、活動を停止したようです。
こういうマニアックなキットを出すメーカーは貴重なだけに残念ですが、そのマニアックさがアダになったんでしょうかね、個人的には「あまりにぞんざいな検品」も信用をなくす要因だったんじゃないかとは思うんですが(笑)
今後はモナークの製品は「幻のキット」になるのでしょうか、まだ欲しくて入手してないキットもあるし、どこかが金型を引き取って再版してくれると良いのですが。
いくつか他にもモナークのキットを持っていますので、そのうち製作記事を書きたいですね。