銀河ぐらますガイド 造型分室

元プロモデラー・もこもこフジタの、やっつけ模型ブログ

カテゴリ:特撮・SF系 > DRAGON 1/9 アベンジャーズ キャプテン・アメリカ

DRAGONのキャプテンアメリカ、仕上げです。

しかし、こうやって色々記事を書いていて思うのは、怪獣作ったりフィギュア作ったりメカ作ったり
俺っていったい何モデラーなんだ
ですよね(笑)

まあ、早い話が、たまに例外はありますが、基本としては
映画モデラー
なんですけどね私。
映画系なら、メカもフィギュアも着ぐるみもなんでもあり。


さて、まずは完成品です。
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▲せっかくなので、予告どおり展示ベースを作ってみました。


で、前回の続きで、塗装するんですけど、ただ根気良く塗るだけです。
ただでさえ更新が少ないんですから、こういうのを、逐一記録して、細かく書いていけばいいんでしょうけれど、いかんせん、いちいち写真撮ったり、取り込んだりするのが面倒臭いので、ついつい、まとめて書いてしまいます。

まず楯(シールド)なんですが、金属なので、ブラックサフェーサーを吹いたあと、銀を吹き、青と赤の部分をクリアで塗る方法をとりました。
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▲黒いサフェーサーでコートします。軟質っぽいので、厚めに吹いたほうがいいようです。

銀は、よくホームセンターや手芸屋で売っている「キンギラ銀」を使ってみました。
模型に使うのは初めてなんですが、粒子が粗いのか、あんまり良い感じではなかったので、ちょっと残念な仕上がりになりました。
あ、楯の裏側は黒鉄色のスプレーです。
最後に全体をクリアコートしてます。
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▲シルバーを吹いたあと、赤と青のクリアでコートしました。

えー、少し話が脱線というか説明なんですが、私の部屋にはイタチさん(フェレット)が昼間は放し飼いになってまして、コイツがなかなかに悪さの得意なヤツ。

椅子の上に登り、そこからジャンプして、机の上でも棚の上でも平気で乗るんですね
この前、2階の窓から1階に転落するという事故までありましたが、奇跡的に無事でした。
普段自分が部屋をあけるときは、椅子を部屋の真ん中に移動して、ジャンプしても家具に届かないようにしてるんですが、たまーに椅子を動かすのを忘れますんで、被害を食らいます。
で、完成したこのキットを塗装ブースに置いてたら、バッタンバッタン倒されまくったので、ちょっとだけ楯の塗装がハガれてしまいました。
あと、うちの塗装ブースは自作なので、換気扇フィルタがついてるんですが、このフィルタがシルバー吹いたあとで粉だらけでして、イタチはこーいう物を「掘る」のが大好きなのですね、困ったことに。
シルバーの粉飛びまくりで、フィギュアは銀の粉吹いたみたいにぐっちゃぐっちゃになりました(T.T)
拭き掃除にメチャクチャ苦労しましたです(T.T)

毎回書いてませんが、我が家では、ほぼ、毎回、模型製作ではこのイタチ被害を食らってますw
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▲その悪童

倒れてぶつかっただけで剥がれる、はい、このシールドパーツはプラですけど、軟質っぽいんですね。
たぶんガンプラと同じで、ABSが入ったような素材ですかね、なので、塗料が乗りにくいです、すぐにハガれます、難儀です。
あと、素材が硬いんで塗料は剥がれにくいと書きましたが、やはり限界はあるので、ところどころ、サフェーサーごと剥がれてきちゃって、レタッチして汚くなっちゃいました。
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▲シールドの裏はベルトで腕に固定する形になってます。しかし、映画見てずーっと疑問に思ってたんですが、シールドはもの凄く硬い物質なので攻撃をはじくのは分かりますが、どう見てもこのストラップは革かなんかに見えるんですけど、衝撃でちぎれないんですかね(笑)


コスチュームのほうは、前回書いたように、塗り分けをしてあるんですが、かなり渋めにシャドウを入れたので、あんまり塗り分けが分からない感じですね。
あと、腕などの白い部分は、ちゃんとモールドで塗り分けラインが入ってないので、どう塗っていいのか分からず面倒でした。
ブーツと手袋は茶色っぽい革系の素材ですが、やはり二色に塗り分けられています。
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▲塗り分けしてあるんですけど、ほとんど分からないですね。

最後にスミ入れして、軽くドライブラシをかけてハイライトを入れました。
翼マークとAマークはデカールが付属してます。

さて、せっかくなので、簡易ベースを製作しました。
イメージはオーロラのキットです。
アメリカを守るヒーローですので、当初から星条旗を配するイメージが固まってました。
アベンジャーズのキャプテンですので、アベンジャーズのクライマックスの市街戦で破壊された町というイメージで、倒れているポールと星条旗を配置してみました。
この星条旗は、ネットで購入したミニフラッグです。

まず、私の作り方なんですが、キット付属のベースより一回り小さく、スチレンボードをサークルカッターで丸くカットします。
側面にマスキングテープを巻き、石膏を流し込みました。
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一段高い歩道の部分は、一度石膏で円盤を作ったあと、割り箸で円盤の端にダムを作って、再び石膏を流し込んで作ったものです。
こういうのを作るとき、スチレンでもなんでもいいとは思うんですが、セメントや自然を表現するときは、やはり石膏のリアリティは捨てがたいと思います。
私はたいてい、ビルや地面を作るときは石膏を使います。

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ちょっと塗り途中だったり前後してますが、表面にケガキ針などでヒビを入れていきます。

瓦礫は、実際に石膏を型に流し込んで、石膏の板を作ります。
今回は柱のモールドのような凹凸が欲しかったのですが、ちょうど手元に100均で売っているCD収納ケースがあって、その蓋がピッタリだったので、蓋に石膏を流し込みました。
流し込むとき、私はあらかじめ石膏に墨汁を混ぜておきます。
石膏は欠けやすく、色を塗ってあっても欠けると白い石膏が見えてしまうので、こうすれば最初からグレーの石膏ができます。
墨汁を使うのは、色味がいい感じなのと、絵の具などを使うより単に安いからです。

板ができたら、ガンガン叩いてぶち割っていきます
破壊の快感!楽しい瞬間ですw
リアルな瓦礫の出来上がりです。

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ジオラマでこういうのを作るときの注意点は、あくまでも建築物の瓦礫というつもりですので、作っているもののスケールにあった感じの「厚み」にするということです。
厚みがおかしいと、不自然になります。

あとはバラバラと配置して、木工用ボンドで地面に接着して、粉を撒いたり、スミ入れやドライブラシ、パステルでウエザリングして仕上げます。
大きな瓦礫ばかりで粉がないとリアリティがありませんので、細かくくだいた石膏は、水溶きした木工用ボンドに混ぜて塗りつけると、いい感じに定着します。

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ワンポイントの鉄骨はプラバン3分間モデリングで作りましたw
オーロラのベースなら、必ずこういうワンポイントが入っているので、あえてオーロラっぽいつもりでやってみました。
あと、崩れるようなシーンでは必ず紙がよく散っているので、英語のニュースペーパーを印刷してちぎってばらまきました。

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もうひとつのワンポイント、わかりにくいと思いますが、DCコミックの昔のキャプテンアメリカの本をこっそり置いてみました。

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旗なのですが、ポールはミニフラッグに付属していたものを塗っただけです。
旗自体は綺麗すぎなので、実際にお外で土にぐちゃぐちゃこすりつけて、洗って、自然な汚れをつけました。
問題は、旗をそのまま置くだけでは、浮いてしまってスケール感を損なうことです。
こういう旗というのは、実物はかなり重い布なので、瓦礫にかぶされば、かなり凹凸にそうはずですが、ミニフラッグでは弾力がありすぎて浮いてしまいます。
そこで、要所要所を接着して固定し、水で溶いた木工用ボンドを布に含ませて瓦礫の凹凸に貼り付かせ、重しをして馴染むまで放置しました。

最後につや消しスプレーでツヤを調整して、キャプテンを接着して完成です。

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ついでなので、ロゴもつけてみました。

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最後に、いつも思うんですけど、こうやって模型作っていると、いつも「時間配分」というものを考えちゃうんですよね。
なまじプロだったせいで、だいたい、作業にかかる時間が読めてしまうんですが、要するに、どこまで手抜きするか、どこまで妥協するか、どこまでいいかげんで済ませるか、という「許容される雑さレベル」をいつも考えるんですw

というのは、理想はもちろん、とにかく納得いくまでじっくり作る、でしょう
けれど、現実には、とにかく作る時間はそんなにない、だけど、模型はどんどんたまっていくわけで、どうしたって、早く作っていかないと
死ぬまでに消化できないw
と思うわけですよ

だから、なるべく早く次の模型に取りかかりたい、どんどん消費していきたい。
そこで、ある程度はわざと手を抜くわけです。
でも、抜きすぎると、さすがにアレなんで、そのへんの妥協度合いが毎回難しいです。
今回のベースは、かなりテキトーに済ませたんですが、それでも、このレベルぐらいまで作っていくのも、結構時間かかります。
そんなこと思ってるんなら、ベースなんか作らなきゃいいのに、こんなん(ベース)作らなかったら、遙かに早く終わるのになぁ、とか思いつつも、毎度こういう「無駄な手を入れる」ことをやっちゃうのが、私の悪い癖ですねw

こういうのを作るのは、模型の楽しみだとは思いますが、反面、「早く(他の)アレが作りたい」というのもあるわけで、そっちの楽しみに行きたい部分もあるわけで、なかなか難しいところです、一日56時間ぐらいあったらいいのになぁw

ドラゴンのキャプテン・アメリカフィギュア、続きです。

前回、一度は基本色を塗装したものの、雨続きでカブってしまい、全部ハガし直しになってしまいましたので、その過程はオミットします。

で、気を取り直して、ちょっと再塗装です。

まずは、ボディを塗装途中です。


実は時系列が前後しますが、先に顔を塗ってます。
顔は筆塗りです。
このキット、顔がツルツルすぎるので、多少ムラが出ても凹凸感が出ていいぐらいです。
本来は顔面は油絵の具で塗るほうがいいのですが、最近使ってなくて手元になくて、揃え直すと高いので躊躇してます。
一応、私美術系だったので、油絵描いてたんですけどね昔は。

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基本色を塗って、筆でぼかすように陰影をつけていきます。
下敷きになってるのは絵画用のペーパーパレットですが、模型用塗料で塗るときも、私はここで塗料を溶いて混ぜて、油絵のように塗ってます。
アニメ系のフィギュアとは違い、白人ですから、明るめにしました。

目の周囲が凹んでいるのは、マスクの当たる部分ですね、こんな風に凹んでいるので「マスクを取った状態も再現」とはいきません。
目の周辺はマスクで見えなくなるので、塗らなくて大丈夫です。

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目を入れてまゆなどを加えていきます。
ぶっちゃけ、目の彫り込みは甘いです、ほとんど平面に目玉描いてる感じです。
このロジャースさんは、割と目が青い人なので、目立つ明るさで塗ってます。
まゆは、マスクをつけるとほとんど見えなくなるので、あまり気にしません。
しかし、肝心の表情を出せるまゆが隠れてしまい目だけになると、ちょっと悲しげな顔に見えてしまう造型なのが少しネックでしょうか。

最近、歳が歳で、老眼が入っているので、こういう小さい作業は辛いですW
次の指の写った写真を見れば、顔の大きさが分かると思います。

ロジャースさんは、割とヒゲが薄い人ですが、やっぱり資料写真を見ると、うっすらとそり跡が見えます。
アゴと口の上のヒゲそり跡はどうしようかと思ったのですが、模型でヒゲを塗ると「汚らしく見える」ので、あえて断念しました。
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マスクをかぶせてみたりしつつ、バランスを見て、少しずつレタッチを加えていきます。

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最終的に、塗装中のマスクをかぶせるとこんな感じになりました。
写真だと、かなり色が飛んでて、マスクの青が明るく見えますが、実際は3段階ぐらい暗い感じです。

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胴体のほうは、マスキングしつつ、腹部の赤白ラインを塗っていきました。
この部分は派手で「ちょっとな」となる部分ではありますが、「アメリカ国旗の象徴」ですから、渋めの色にするのは正しくないでしょう、ということで、明るめに塗装してます。
そのぶん、胴体は渋めに塗るつもりです。
なお、肩には銀色のプレートがついてます。

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肩と腹をマスキングして、胴体には、全体にまず黒でシャドウを入れてやります。
むろん写真には写ってませんが、腕も足も同様に入れます。

この上から、青で塗装しますが、今回はここまでです。

ところで、実はひとつ困ったことがあります。
キャプテンの衣装というのは、青の部分にたくさんラインが入ってますが、実は、そのラインで、微妙に濃淡の違う2種類の青い布に分かれているのです。
その塗り分けが、資料写真を見ても、さっぱり分からないのですよ。
実物はかなり濃淡が近い青で見分けが難しいのですが、オモチャなんかだと、より色の違いがハッキリしてるので参考になる・・・と思ったら、オモチャによって塗り分けに違いがあったりして、確定できません。
どうも資料写真を見ても映像を見ても、物によって塗り分け部分が違うように見えて確定できないのですが、もしかすると、衣装によって違いがあるのかもしれません。

あ、そうそう、付属の説明書の塗り分け説明は見ても分かりませんw
完成図を見ても、ブラシで陰影が入れられているので、そこが暗い青の部分なのか、それとも単にシャドウが入っているだけなのか、分からないんですよね。

で、結局、ずいぶん悩んだんですけど、いつまでも分からないので、最後はフィーリングでいくことにしました(笑)
以上、次回に続きます。









DORAGONの1/9モデル、ファースト・アベンジャーこと、最初のアベンジャーズヒーロー、キャプテン・アメリカです。
定価で買うほどファンじゃないんですが、箱つぶれ商品が実売価格の半額ぐらいで買えたので、即購入しました。


まずは、このキャラについて少々。

ご存じのとおり、キャプテン・アメリカは、元々、そらもう、スーパーマン以上に
アメリカの愛国心を具体的に体現しました!!
みたいなアレですので、ちょっとこう、日本人的には受け入れにくい感じのキャラクターでしたので、日本では知名度の低いキャラだと思います。

しかし、先頃の映画「キャプテン・アメリカ / ザ・ファースト・アベンジャー」は、愛国心の塊みたいなデザイン、かつ、馬鹿馬鹿しい50年代デザインのキャプテンを、見事に現代風にブラッシュアップして蘇らせました。
元々は、第二次大戦の強化兵ですから愛国心バリバリなのは当然なのですが、その後、現代に蘇って正義のために戦うという設定ですので、日本人でも楽しめるデキです。
最初はコミックスで馴染みのあるデザインに近いミリタリー風のものから、だんだんデザインが現代風になっていくのも良かったですね。

私は、キャプテンはコミックヒーローの中でもそれほど好きではありませんでしたが、今の映画版のキャプテンはかなり好きです。
定価で模型を買うほどではないにしろ、相当に好きな部類です。
今の映画版のキャプテンが魅力的な理由のひとつは、スティーブ・ロジャースを演じるクリス・エヴァンスの、まさに「正義の人キャプテン!」という端正な顔立ちと演技ではないかと思います。
ともすれば馬鹿馬鹿しいキャラに、重くて繊細な演技で、見事に説得力を与えています。
まあ、昔のコミックのイメージでは、あんな細身な感じじゃないく、「ゴツいオッサン」ですけどねw
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▲ちなみに、昔はこんなイメージ。コレは1960年ごろにオーロラが出していたキャプテン・アメリカのキットの復刻版、発売はむろんポーラライツ。何がダサいって頭の羽根と白タイツだよなw
実はこのキットは金型流用ではなく、完全新作なのだ!!
オーロラのムーンバス同様に、元の1/10キットをデジタルスキャンして、1/8にスケールアップしているという、無駄に凄いキットだ。まあ、こんなスケールアップが必要だったのかは謎だが、おそらく他のマーベルキャラにスケールを合わせたのだろう。
新作オリジナルの顔も2つ付属し、水しぶきは透明パーツとなっている(オリジナルは不透明)。

さすがにポーズがアレなんで、コレは買ってません、オーロラは時々こういうのがありますw

その後、キャプテンはアベンジャーズ2作にも出演し、この記事を書いている時期に、単独主演の映画3作目「キャプテン・アメリカ / シヴィル・ウォー」が公開されています。
スパイダーマンやらアントマンやら、いっぱいまた新キャラが登場して楽しそうですね、批評も上々です。
ただし、この映画は、これまでの2作とはちょっと傾向が違います。
原作「シヴィル・ウォー」は別にキャプテンのコミックではなく、多くのヒーローが反目しあう話で、特に主役級のアイアンマンとキャプテンの両雄がメインで戦うというものですから、タイトルは「アイアンマン VS キャプテン・アメリカ」では駄目だったんでしょうかね。

さて、映画全ての作品で、コスチュームデザインが微妙に違います。
単独主演版のほうは、どっちかというと渋めのデザインで星条旗をあらわす腹部がなかったりします。
「アベンジャーズ」のほうが星条旗を入れて、ちょっとだけ派手目のデザインになってる気がしますが、これは「アメリカを守るヒーローチーム」を強調するためではないでしょうか。
で、このキットは映画「アベンジャーズ」の1作目に出てきたデザインを再現したものです。
ミリタリー版もなかなかイカすんで、欲しかったんですけど、ドラゴンからは出てないみたいです。


さて、今度は模型の話です。

キットに目を向けますと、キットというか、コレ、早い話が、プラモじゃなくて、ソフトビニールキットです。
いや、ハードビニールかな、要するに空洞ではなく、ほぼビニールの塊です
ぶっちゃけ、作るところ、ほとんどありません、手足や胴体組み合わせたら終わりです。

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▲パーツはこれだけ。あとドラゴンのキャラクターキット共通の円柱ベースが付属するだけで、実にシンプルです。
楯はプラスチックですが、なんか軟質プラです。キャプテンの大きな特徴のひとつは、この楯が「ブラッシュドメタル」のような質感になっていることだと思うんですが、残念ながらそこは再現されておらず、表面はツルツルです。
リューターなどで楯を回転させて、表面に小さな溝を彫り込めば、それらしくなると思うんですが、センター出しが難しそうなのでやってません。

DRAGONはアベンジャーズのキットをたくさん出していますが、いわゆる人間型のものは、ビニールが適しているので、このビニール製になっていまして、一方でメカのアイアンマンは、プラスチック製のキットになっています。
適材適所ということですね。
1/24でミニアイアンマンもたくさん出してますが、こっちは同じビニール製です。

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▲ドラゴンの1/9キャラクターキットに共通の円柱ベースが付属。アイアンマンのプラモなどにも同じものが付属する。それなりに高級感があって良いとは思うし、ベースが付属すること自体は歓迎、揃えれば共通感もあって良いと思うが、正直、ただの展示ベースなのは寂しい。簡易情景ぐらいつけて欲しいところ。なのでベースは加工しようと画策中。


このDRAGONのシリーズ、さすがAFVで培った技術でしょうか、他社を圧倒する緻密さと精度です。
メビウスモデルやポーラライツ、ペガサスホビーなんかの外国製キットばっかり作っていると、とても同じ時代のキットとは思えないぐらい差があります。
こういうの好きな人は絶対「買い!」です
アイアンマンシリーズの「カッチリ度合い」は感動的で、うっかり買ってしまいます。
見ている人はちゃんと見ているのか、一番格好いいアイアンマンMk32は、やはり定価ではすぐに売り切れてしまい、一番欲しいのに、いまだに買えてませんのよ(T.T)

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▲メーカーオフィシャルの完成図はコレ。見事なモールド、ポーズ。でもちょっと色が明るすぎかなぁ

とまあ、実にシンプルなお人形ですので、組み立て1分、パカパカ組んで塗装が勝負だね!
・・・と最初は思うわけですが、いざ作ってみると、それほど簡単じゃありませんでした。

というのは、コレ、軟質素材なんですけど、パーティングラインが全体に存在するんです。
ソフビといっても、ひとつの金型にパーツの断面から素材を流し込んでいるタイプではなく、ほぼムクで、分割金型なんですよ
軟質素材ですから、へたにペーパーをかけるとケバ立ってしまいます。

あと、文字で説明しにくいんですけど、こういうビニールムクの商品って、なんていうのかな、表面が薄皮みたいに剥けてくることあるんですよね、そこが穴ぼこになっちゃう。
経験ある人なら、今の説明ですぐ分かると思うんですけど、経験ない人には説明しづらいです、んーと、玉ねぎの皮みたいな感じを思い浮かべると近いです。
ペーパーをかけると、その現象が起きる部分が結構あったので、修正が大変でした、瞬着で埋めてます。
てわけで、なかなか、パーティングライン消しが大変、消す部分が少ないのが救いですが、作業自体はプラモよりよほど面倒でした。
とにかく、根気良く、荒いのから細かいのまで、順番にペーパーをかけては、サフェーサーを吹いて確認する繰り返しです。
かなり硬質のビニールなので、プラ用サフェーサーでもきちんと乾けば簡単には剥がれません。

追記:靴底なんかはスライド金型らしき風に側面にパーティングラインが入っていて、消すの凄い大変なんですが、あとで気づいたんですけど、よく考えたらゴム靴とか、実物の製品はパーティングラインがそのまま表面に出た状態で売られてるものがいっぱいありますから、あえて消さないでいい部分もあったのかも、と思ったり。

あと、気になるところは、せっかくのビニール素材なのに、なぜかプラモと同じように、逆テーパーの部分にはモールドが無かったり、あるいはモールドが甘い部分があるんですよね。
これは果たしてビニールである意味があるのか?
と思ったりもします。
どうも、分割金型に素材を流し込んでいるので、若干程度の逆テーパーなら素材に柔軟性があって抜けるけども、あんまりきつい逆テーパーは無理、ということのようで、同様に深いモールドも難しい、ということのようです。
なので、彫り込める部分はカッターとか駆使して彫り込んでやりました、なんせ軟質素材ですから、Pカッターとかケガキ針ではうまく掘れないので、カッターで彫り込んでヤスリで整える感じです、大変です。
モールドが甘いところなども、彫り込んだりエッジ立てたり、多少は手を入れました。

それと、パーツ同士は接着しなくてもがっちりハマるようになってますが、相当に力を入れてぐりぐり押し込まないとハマりません。
そのままでは、試し組みや塗装後の組み立てを繰り返すと、サフェーサーや塗装が剥がれそうでしたので、接合部はひたすらカッターで削り込んで、後から接着で止めるように、スカスカにしておきます。

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▲仮組してみたところ。見事なディテール。頭部がガタガタなのは、カッターで削り込んだから。マスクをスムーズにかぶせるために頭部を小さくしてるのだ。

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▲いいですね、すごく良いです。説明文によれば、どうも人力で原型を作ったわけではなく、映画に使ったCG用のコンピューターモデルから原型を起こしているらしい。汚い机だ。後ろにあるのはなんだろう?w


この後、塗装に入ったのですが、この頃は連日雨でして、かといって、そういつでも暇じゃないので無理して暇な時に塗ったらやっぱりカブってしまい、結局、一度全部塗装を剥がしなおすハメになりました(T.T)
なわけで、現時点、再ペーパーがけと、サフェーサー吹き中です。

先日、破損したコンプレッサーの水抜きを買い直したんですけど、あまり効果ないなぁ_| ̄|○

以上、今回はここまで。

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