銀河ぐらますガイド 造型分室

元プロモデラー・もこもこフジタの、やっつけ模型ブログ

カテゴリ: 特撮・SF系

trench run
▲まずはいつもの「やっつけ合成画像」からどうぞ(笑)


ちゃらちゃっちゃっちゃ~♪


(キューピー3分間クッキングの音楽を脳裏に浮かべてください)

はい、今週もやってきました、お気楽3分間、もとい、三日間モデリングのコーナーですw

今週は、バンダイから発売されている「スターウォーズ」シリーズの「タイインターセプター」を、ちゃちゃっ、とやっつけ仕上げしたいと思います。


というわけで、このところ、AMTのスキマだらけでデカール割れまくるキットとか、MPCのムーンベースとか、他にも作りかけの海外キットを何個も平行していじっていて
素組みするだけでも一苦労!
というキットばかりをいじり続けた結果、脳みそが

ちっとは楽な模型作りてぇよこんちくしょう!!

みたいなカンジになってしまったので、息抜きでタイインターセプターを3日モデリングで作ってみました。 

ま、暇なときに作ってるから3日かかりましたけど、みっちり作れば1日だと思います。

確かタイファイターを作ったときに「ベイダー専用機はいつ出来るのでしょうか」と書いた気がしますが、なぜかベイダー専用機をほっぽらかして、インターセプターに浮気ですw
いやまあ、ベイダーも作ってんですけどね、ちょっと面倒なところがあって、ちまちま進めてます、何が面倒かはいずれ分かります。


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▲毎度お馴染みやっつけモデリング。タイシリーズは基本がほぼグレー一色なので、素組みして汚しを入れるだけで、かなりそれっぽくなるのがありがたい。上のハッチは・・・説明書見ないでうろ覚えで塗ったら、塗り分けが間違ってました(笑)

さて、いつもの談話ですw

私は、中学生のときに劇場で「スターウォーズ」を見ました。
以前から私のブログを見ている人はご存じのとおり、私は、実はあまり「スターウォーズ」には感激しなかった人間で、当時「なんかビンボウ臭いな」という感想だったのですが、メカだけは割と好きでした。
でも、そのときも、タイファイターは格好悪いなぁ、という感想を持っていて、当時MPCから出ていたプラモデルも買わなかったんですよね(この前、当時のMPCのX-WINGを掲載しましたので、アレを見ればタイファイターも出来が想像つくと思います、つるんつるんですw)。

高校生になって3作目にタイインターセプターが出てきたときは、はじめて「ああ、これはかっけーな」と思いましたね。
というわけで、タイファイターシリーズでは、一番好きな機体、というか、これだけが好きです。
もっとも、この機体、単なるバリエーション以上のものではなく、さしてこれといった特徴もなく、映画ではほとんど目立って活躍してませんので、ザコキャラ以外の何物でもないですけどね。

まあ、我々の世代としましては、タイファイターのベーダー専用機はMPCから大きなキットが出てましたけど、タイインターセプターは出来の悪いスナップキットしか出てなかったんで、そういう意味で
待望のキット化
ではあります。

この調子で早くB-WINGをキット化してくれんかなぁw

できれば巨大キットで<無理(笑)

何度か書いてますが、私はB-WINGが一番好きな機体なので。

ところで、書いてる最中に初めて気づいたんですけど、バンダイさん、ここまでキット化しているのにタイ・ボマーをキット化してないよな、よく考えたら。



バンダイの「タイ」シリーズは、コクピット周りが各機体共通のランナーのようで余るパーツとかがあるんですが、どうも組んでみた感想では、タイファイターよりも微妙に合わせ目あたりのエッジなんかがシャープになってる気がしました、組む前に比較したわけじゃないんで、あくまでも感じただけなんですが、気のせいかなぁ?
たぶんコンピューターのデータは同じなんだろうけど、金型はそれぞれに作られてるんじゃないかと思うので、そのへんで違いが出ているのかも??


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▲いかにも戦闘機っぽいフォルムが格好いい。

基本、プロップも共通モールドから複製されてるんだと思いますが、インターセプターが出るのは3作目ですので、低予算の1作目と、金のかかってる3作目では、おそらく造形も新規にいじられた部分が多く、ビミョウに変わっているでしょうし、そのへんの変化もちゃんと取り入れられてるようです。

映画の劇中を見ても感じますが、1作目よりも、3作目のタイファイターは色がブルーがかっているように見え、明らかに塗装が違うように見えます。
最も、映画3作目は、当時の水準としては限界までフィルムを重ねている(合成を多重に繰り返している)ので、どこまでがフィルムの質感や合成による変化なのかは分からないんですが、調べた限りでは、プロップもブルーっぽい塗装のように見えますね。
実際、プロップを参考にしている最近のMPCの塗装済みキットは、すんごい青みがかってますね。

なので、少し、成形色とは違うイメージなんですが、塗装するとお気軽モデリングコンセプトに反しますので、そのまま素組みします。

さて、肝心のプラモですが、なんせ組めばそのまま完璧な形になるバンダイさん、お気軽モデリングで、そのままパカパカと組みます。
一応、ボディは前後で合わせ目が出ますので、そこだけヤスリがけして、つるつるにしてやります。
なんかホームセンターで磨き仕上げ用のビニール板みたいなものを見つけたので、それを使ってみました。

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▲この機体は、こーいうアングルが似合う気がする。他のタイはボディにレーザーがついているが、こいつは、太陽光パネル?の先端にレーザー砲がついている。

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▲ちなみに、この先端についているレーザー砲は、タミヤのキットを作ったことがある人ならお馴染みの見慣れたパーツそのまんまである(笑) まあタイは本体にシャーマンのサスペンションとかタミヤのパーツの塊ですしw

あと、一部の濃いグレーのパーツなどだけ、筆塗りで塗装してあります。
なーんも考えずにコクピットの窓フレームのとこを塗装して、あとでよく見たら、インターセプターは黒い窓枠だったんですね、別にパーツが付属していて、塗装したのは不要部品でした(笑)

 以前にタイファイターを作っているので、並べたときに違和感がないように統一する意味で、同じ作り方をしました。
基本的にラッカー塗料の黒でスミ入れし、パステルやウエザリングパウダーで汚しを入れていく、最後にクリアスプレーでコートする、というやり方です。
タイファイターのとき、単色すぎてメリハリに欠けたので、 ブラウンでも汚しを入れてみました。

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▲タイファイターと違い、コクピットのフレームが黒い。メインレーザー砲が翼?側になっているため、ボディについている砲の部分も形も違う。

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 ▲今回のキットで良かったのが、台座に、このように背後から支持できるパーツが付属するようになったこと。むろん従来のように機体下に差し込むこともできる。しかし、これを見た後だと、他のキットもこうして欲しいと思ってしまう。

相変わらず、組みやすくて簡単なキットですね。
もっとも、あまりに完成度が高すぎて、誰が作っても同じようになってしまう、という意味では 
あんまり面白く無いプラモデルである
ということは言えると思います。 贅沢な言い分ですが。


 

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さて、本体ができたので、なんとなく気分が「終了」になってしまい、またしても、長い間ほっぽらかしになっていたMPCのムーンベース アルファです。

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▲前回はここまで、基地の外観だけ出来ていた。パネルなので、仕事机の横の壁にかざってある。

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▲前回の記事後に発掘された、改造したランチパッドの途中写真。付属の十字模様のデカールを貼るので、デカールを採寸して穴をあけ、プラ板でひっこんだ部分を制作。

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▲全体にこんな感じで光ファイバーを仕込んでやった。


前回、基地の情景本体まで終わったんですが、実はこのキットには司令本部? 基地? なんと呼んでいいのか分かりませんが(英語ではコマンドポストとかだったと思う)、とにかくその部分の情景が付属してまして、どっちかってーと、こっちがメインかもしれません。

たまーに気が向くと、ヤスリがけやら、ちまちまいじってはいたのですが、いつまでもラチがあかないので
いいかげん終わらせよう

と思って、一気にやっつけ仕上げしました。

以前の記事にも書きましたが、このキット、今の家に引っ越す前から作ってるので、かれこれ3年ごしになります、なげーっ。

とはいえ、元は40年以上前の海外キットです。
元からあっさりしているモナカキットのムーンベース部分は、古くてもそんなに気になりませんが、さすがに司令部の部分は今の目で見ると、相当にぞんざいで厳しいですね。
分かりやすく表現すれば、
スケールモデルというより、オモチャ
と言えばイメージが掴みやすいかと。

かといって、ディテールもアレですが、形状も実際のセットとは全然違いますので、手を入れ始めると、ほぼフルスクラッチになるのが目に見えてますから、最低限いじっただけで、そのまんま作ります。

そうそう、スケールの表記はありませんが・・・というか部屋のサイズとか比率がメチャクチャなオモチャスケールなので、そもそもスケールを論じることが意味ないですけど、フィギュアのサイズからすれば、HOスケールより小さめ、だいたい1/100スケールぐらいだと思います。
まあ、早い話が
人形めっちゃちっせー!!
て感じなのです。

前回書きましたけど、このキットは数年前の再販のもので、その際に新金型が追加されています。
元々は、この司令室も片側の壁面がなく、中がよく見えるようになっていたのですが、新金型で壁が追加されて、四方が囲めるようになりました。
そのへんの追加パーツの整合性がいまいちで、うまく合わないところがありますね。
それと、結構パーツが盛大にたわみまくっていたりもします(T.T)

ドラマのセットでは、壁の凹んだ部分が発光していて照明になっている、という、なかなか近未来的な格好いいデザインでしたが、模型だと、片っ端から凹みなので
マスキング超面倒くせぇよ、2日かかった(T.T)
凹みを白で塗り、壁は微妙に黄色がかった色で塗りました。

当初は、壁を光らそうかとか、いろんないらんことを考えたけれど、どんだけ大変か考えたら嫌になったので、普通に組みました。

いじったのは、一部のモールドと、二階の手すりを削って細めにしたこと、柱を真鍮線に変えて、柱受けにある凸モールドを削り落としたぐらいです。


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▲数年前に撮影した写真が奇跡的に残ってたw。二階フロアの柱を受ける場所にはいかにもオモチャっぽい受けの円柱がついているが、こんなものは実物のセットにはないので削り落とす


モールドは、壁面にドアが2つついてますが、奥まったところに、甘いディテールの凹凸があって、そこに、ど~ん!と打ち出しピンの跡が盛大についてますのですよ。
これが修正しにくく、一旦、ドア部分を切り離して凸モールドを削り、モールドをプラ板で作り直しました・・・けど、完成したら見えないなコレw

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▲これでもかっ! とばかりに、モールドのど真ん中に盛大に打ち出しピンの跡がつきまくっている。消すだけで一苦労である。どうせ外側はどうでもいい部分なのだから、外側にピン跡が来るようにすればいいのに、ご丁寧に内側の凹み部分という、一番消しにくいところについている。嫌がらせかっ!!


フィギュアは丸い台座ごと整形されてますが、さすがに悲しいので、切り取ってやりました。
基本的にフィギュアワンセットの同じランナーが3枚(だったかな)入っているだけなので、同じポーズのフィギュアが付属していて、まあ、そのへんモブの人はいいんですけど、どう考えてもマーチン・ランドー(ジョン・コーニッグ指揮官)とバーバラ・ベイン(ヘレナ・ラッセル博士)夫妻が3人いるのはどうなんだ?と(笑)
あ、俳優が夫婦なんで、劇中では夫婦ではありません、念のため。


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▲中央に制御室?があり、それを見渡せる端に司令官の部屋がある。一応、マーチン・ランドーとバーバラ・ベインのつもりで塗装してる。ところで、右にある円盤みたいなのは地球儀(月面儀?)なんだが、もうキットの味だと割り切ってそのままインスト通りに接着したが、こんなでっかい地球儀はドラマのセットになかったよな?? おそらくランドーの机の上に載っていた地球儀のつもりなんだと思うが、なんなんだこのでかさ???

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▲前述のように四方の壁が追加され、屋根の構造物などがあるので、全部組み上げると、中はとても見えにくくなる。屋根は接着しないで取り外しできるようにしておけばいいが、壁にかける都合上、外れると困るので全部接着した。

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▲見にくいけど、中央あたりのフィギュアがいるところがらせん階段。構造物に隠れてよく見えないけど、その下に腰に腕組んでるのが、博士のつもり(司令官と同じフィギュア)。半分ハゲなので、フィギュアの髪の毛削ってある。

二階のフロアがあったり、そこに続く階段がらせん状で、作るのが面白かったりしますけど、ひとつ大きな問題があります。
それは、実物セットの階段は、別にらせん階段じゃないんですよね(笑) なんだこのキット。

あと、古いキット、っても再販なので数年前のキットのはずなんですが、デカールが劣化してて、バリバリ割れてきました。
なんとか無理して貼りましたけど、ところどころ欠けてます。

先だってAMTのエンタープライズ3隻セットの記事を書いた際、C,D,E型も作るという話を書きましたが、実はすでに作ってあるんです。
でも、それもデカールがバッキバキに割れまして、なんとかだましだまし完成まで持っていったのですが、あまりにヒサンな感じになったので、あまり載せたくないから記事にしてないんです(笑)
なんでこう海外キットのデカールは品質悪いのか劣化早いんですかね、分厚くてビニールみたいだし(T.T)

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▲窓から覗いたところ。手前右に見えるのが冒頭のほうに書いたドア。左がらせん階段。奥にあるコンピューターのデカールが劣化して破れまくり。この種の模型はこんな風に見ると楽しいですな

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▲奥に見えるパネルもデカール。このへんはセットに近い。デスクやイスの形はまるで違うw

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▲パネルに固定したところ。

やっとこさ、3年越しで完成しました。
こういう情景模型は面白いんですが、キットが古いと、ものすごく修正に手間がかかるので、使える時間が限られていると、なかなか手をつける気力がわかず、完成しません。
途中で何度も挫折しかけましたが、とりあえず完成してよかったです。


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▲いつものようにカンタン合成してみた。記念すべきSFドラマの革命、初代エンタープライズ。この惑星の周回軌道を回る映像こそ、エンタープライズの一番ポピュラーなイメージではないかと思う。ちなみに各話に似た映像が登場するが、船体はバンクフィルムで、惑星のミニチュアはひとつ、カラーフィルタをかけて違う星に見せていたそうだ。


前回の続きです。
簡易模型だし何度も引っ張るほどのネタではないので、今回で終わりにします。
特に手を入れたところはありませんが、TOSの1701のデフレクター(アンテナみたいな部分)は、もっさりしすぎなので、そこだけプラバンのヒートプレスと真鍮線で作り直しました。
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▲と、本文には書いたが、実はパーツが行方不明になったせい(笑)。いやまあ、行方不明にならなくても作り直すつもりだったけど。指先と比べると小ささが分かる。ここはデカールがないので筆塗り。


塗装なんですが、実際のプロップよりは、意図的に若干暗めのグレーにしてあります。
というのは、デカールに「発光する窓」を表すなど、白い部分があるので、船体を完全な白にすると、デカールの白部分が見えなくなってしまうからです。

色は諸説ありますが、実際にはA,B型は基本色がホワイトです。が、アズティックパターンがグレーで塗られているため、限りなく白に近いグレーに見えます。
TOSは暗めのグレーに思われがちですが、当時のフィルムの露光限界などで画面上はそう見えるだけで、やはりほぼ白に近い色だったようです。
DS9のスペシャルエピソードでミニチュアが新造された初代エンタープライズは、そのフィルムのイメージを重視して、おそらく意図的に若干暗めに塗装されています。

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▲基本色の塗装が終わったところ。統一スケールなので次第に大きくなってるのがよく分かる。設定ではNCC-1701のコンスティテューション級は全長289メートル。改装型(A型)もコンスティテューション級だが基準が再定義され、1.2倍ほど長い。B型はエクセルシオ級で更にでかい。大きさインフレはとどまるところを知らず、この後のC型になると、もう円盤の中にすっぽりTOSが収まるぐらいのサイズとなり、D,E型は更にでかい。


さて、どちらかといえば、このキットは組み立てよりも、デカール貼りがメインで、TOSはともかく、A,B型は、ほとんど全面デカールで覆う形となります。
それも、場所によっては、デカールを重ねるところまであります。
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▲こんな感じで、やたらめったら全面を覆うデカールが付属。このセットは、まだ船体が小さいので三隻で2枚で済んでるけど、C型になると1隻で2シート。


TOSは、パネルラインのデカールなどは一切ついてません。
現存する11フィートモデルは、スミソニアン博物館に展示で補修される際に
子供のプラモ塗装のようなぞんざいな濃いパネルライン
を入れられてオリジナルとかけ離れてしまい、そのイメージが定着して、近年の商品等にも反映され、その商品のフィードバックでまたイメージが強化されているようですが、元々そんなものはプロップには無かったようです。
映像では確認できませんし、少なくとも11フィートプロップの完成時写真には、そんな塗りは見られません(ただし途中シーズン後の改修で入ったのかもしれません)。
ただ、DS9のスペシャルエピソードで、新しくTOSのエンタープライズが制作されていますが、新シリーズ以降、多くのモデルを作ってきたグレッグ・ジーンが再現したエンタープライズにも、エンジン部などにはパネルラインはありませんので、やはりこの塗装は違うんじゃないかと思います(C型エンタープライズもジーンの制作)。

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▲こちらがスミソニアン博物館で展示されていた、補修前のエンタープライズ。やりすぎでいやらしいぐらい、派手にパネルラインの塗装が入っている。これはひどい。

初期のスミソニアンのプロップ補修はかなり「ぞんざい」だったようですので、近年、再び「オリジナルをできるだけ忠実に再現しなおそう」というプロジェクトで、よりオリジナルに近い補修と再塗装がされたみたいです(ただし、何度かの展示会での補修を経て、最終的にひどい塗装になったようです。手元にある範囲で、93年の展示会での補修はグレッグ・ジーンが行ったようですが、そのときの写真にはエンジン部のパネルライン塗装はありません)。
この過程のビデオがYoutubeに複数上がってますが、完成後は以前の補修状態とはまるで別物です。
この復元プロジェクト、モデルをX線で撮影して内部構造を解析したり、もう、やってることが文化遺産補修レベルで、「たかが特撮のプロップにそこまでやるか!」って感じですね(笑)
スタートレックはアメリカ人にとって大切なものなんだなぁ、とあらためて実感します。

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▲で、こちらが同じモデルの、完成当時のプロップ写真。見てのとおり、あからさまなパネルラインは一切入ってない。なお、ブリッジとディフレクターが大きいため、パイロット版撮影時のモデルと推察される。本編では、ここからブリッジとディフレクターが小さく改造、ワープエンジンの後部にドームが追加され一部再塗装。なおエンジン前部の発光ドームがカッパーに見えるが、アレが光って回るのは第1シーズン終了後の改造なので、第1シーズンにはない。
 

脱線しますが、個人的な思いなんですけど、いわゆるパネルラインやアズテック模様みたいなモールドは、リアリティ表現の一手法としてはアリだけれど、何でもかんでも入れればいいとは決して思わないんです。
TOSは「理想の未来世界」を描いているドラマですが、テクノロジー面でもその思想があったんじゃないか、と思うんですよ。
あの時代、既にミニチュアにパネルライン塗装でリアリティを出すという発想は普通にありましたけど、ロミュランにしろクリンゴンにしろボタニー・ベイにしろTOSのメカ全般にそういった表現が見受けられないのは意図的に思えるんです。
「今は金属貼り合わせるしかないけど、将来は継ぎ目のない船体が出来るといいなぁ」という理想の表現だったんじゃないのかな? と思うんですよね。
私はTOSの楽観的な理想主義を好ましく思うので、初代エンタープライズはツルツルなほうが好ましく感じます。
A型は今でも人気が高いし、最高傑作とも言われますが、私は、一番好きなエンタープライズは、と聞かれれば、迷うことなく
TOSのエンタープライズが最高です!


話がズレましたが、なんせ海外キットなんで失敗しても部品請求とか出来ませんから、デカールは一発勝負です。
嫌だなぁ、私、デカール貼るの苦手なんですよねーw

基本、船体円盤部などは、大きな1枚のデカールになっている部分が多いので、当初はセオリー通り、切断できる箇所は切り離して細かくして貼ってみましたが、コレは失敗でした。
デカールが結構分厚くノリが強力で、そのくせ破れやすく巻きやすく、「国産の繊細で高品質のデカール」とはちょっとテイストが違って、細かくすると、やたら巻いてしまったり破れたりで、失敗しやすかったですね。
ヘタに切らないほうが貼りやすいと思います。
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▲TOSはシンプルなので、割とデカールはカンタン。このシンプルさが大好き。あ、ワープエンジンのグレーや赤は筆塗り。エンジン前部は、第二シーズン以降は発光が回転する部分で、エンタープライズの特徴ともなっているので(ミニチュアではクリスマスツリーの電球)、本気で塗るならグラデーション塗装だけど、このスケールで凝ってもしょうがないので、べた塗りであっさり済ます。

船体側面のような曲面部は、元から分断されてるデカールを組み合わせる形になってます。
が、説明書がいいかげんだし、所々、やたらトリッキーな組み合わせになってるので、合わせ方を読み取るのが結構大変です、ほとんどコレはパズルですw
順番に貼っていって、途中で「あ、こことここが合わさるのか」なんて気づいたりしましたので、合わせ目に隙間あいたりしちゃいました。
それと、同じ番号で、違うパターンのデカールが複数あったりまでします、ぞんざいです誤植です(笑)
結局、いくら見回しても、その番号ダブりで余ったデカールがどこに付くのか、分かりませんでしたよw

あと、デカールの精度は、結構きっちりと船体に合うように設計されてますが(一部全然あわないとこもあります)、筒状の形状などに巻き付けるような部分だけは、なるべくカットして分割した方がいいと、途中で気づきました。
なぜかというと、パーツのズレ等がひどいんで、結構製作過程でガシガシと削ることになるんですよ、そうすると、筒の太さなんかが元とずいぶん変わっちゃってるわけです。
超ミニサイズのキットですから、わずかなサイズのズレで、デカールが全然合わなくなるんですね。

A型は結構、ぴしっと合いましたが、B型は割と合いません、ワープナセルなんか、デカールのほうが長くてはみ出しました(笑)

ま、そんなこんなで、必死でデカール貼っていきました。
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▲こんな感じで、円盤部にも無駄な凸モールドがびっしり。昔の飛行機のプラモみたいだ。これを全部削ると大変。、このA型はまだ小さいからマシだけど、一旦「削る」というスタイルを決めてしまうと、以後のB型~D型まで統一しないと統一感が取れないし、型が先に行くほど円盤部が馬鹿でっかく削るだけで一苦労となるから、あえて残す方針で。

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▲デカールを貼り付けるとこうなる。円盤部が全面デカールで覆われてしまう。なのに水色の部分はなぜか塗装w なんでこういうところだけ残す?? キットの方向性が実に謎。こんな感じで全体をデカールで覆っていくのだ、気が遠くなる。

なんせ全面デカールですから、最後の方は、どうしたってデカールにびっしり覆われてる船体を手で持たざるを得ないわけで、知らない間にデカールが欠けてたりしました。
こういう
全面フルコート模型は生まれて初めて作った
ので、やりながら、だんだんコツが分かってきましたが、その過程で何カ所かやっぱり失敗しました。
慣れない
デカール全面コート
なので、ちょくちょく欠けたり破れたりしてますね。

おおむね、デカールの質は良好だったのですが、なぜか一部分だけ、
何もしてないのに貼ろうとするだけでモロモロと破れてくるもの
がありまして、デカールが全く使い物にならず、完全に欠けてしまったところもあります、塗装でレタッチできるとこはしてあります。
キット自体の生産はもう初期なら6年とか前なので、劣化も疑えますが、劣化してるにしては、一部だけってのも妙な話ですね。
それと、ほとんど全面がデカールで覆われてて、やたら複雑な部分までデカールなのに、なぜかごく一部だけシンプルな部分が塗装しないとダメになってるのが、また実に妙な感じのチョイスです。

まあ、これまでのAMTのキット経験からすると
AMTの考えることを理解しようと思うほうが無理なのかもしれません(笑)


ぶっちゃけ、なにぶんにもキット自体のデキが悪いもんですから、あんまり固執できず
最後のほうは、だんだん面倒臭くなって、テキトーに仕上げちゃいました
テヘ(^^;ゞ

まあ
遠目にパッと見は分からない程度の破損具合w
かと思うので、猛烈に悲惨にはならずに済んでるんじゃないかと思うんですけど、どうかなぁ?

 
まず、最初に全体にデカールを貼って、だいたい完成してから、マークソフターなどで馴染ませてやります。
凸モールドなど、複雑な場所も一枚の大判デカールで覆ってしまうので、どうしても気泡が入ったりしますから、アートナイフの先などで突いて気泡を抜いたりしつつ、馴染ませます。
最後につや消しスプレーでツヤを整えて完成です。
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▲デカールを貼る前(上)と後(下)の比較。見事なぐらい、全面デカールに覆われているのが分かる。


エンタープライズはA型以降は厳密にはつや消しではなく、パネルによって半ツヤだったり、塗装ごとにツヤが違う感じですが、このミニミニスケールでは、テカテカしていると巨大感がなくなりますので、つや消しにしたほうがいいと思います。
本当なら、映像中での発光部のみ、ツヤありにしたほうがいいと思うんですけど、そこまでやる気力もないので、適当です、なんせ作ってはいないけど、大きいキットも前部持ってるので
どうせ凝るなら、そっちで
と思ってますんで。しかし、いつ作るのかねぇw

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▲なにぶん、模型が小さいのでアラが目立つけどご勘弁を。初代エンタープライズ号、NCC-1701。コンスティテューション級宇宙船。今では当たり前になってるこういったデザインも、当時は実に画期的だった。当時は「飛びそう(重力と空気中を)」なデザインが主流である中、あえて絶対に空気中では飛ばない形状にすることで、「宇宙船」の説得力を持たせた素晴らしいデザイン。子供の目に、今にも折れそうな細いステーでつながれた円盤部やエンジンは本当に衝撃だった。

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▲このアングルも案外格好いい。というかどの角度から見ても美しいという、実に優秀なデザインである。デザインはマット・ジェフリーズ。ちなみに円盤部には左右にポッチがついてるのは、航空識別灯と同じもの。宇宙空間で識別灯が要るのかは疑問だが(笑)当時のリアル表現の一環。

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▲当時「ああ、無重力空間で作られた船には、地上の重力に耐えるデザインは必要ないんだ」っていうことを、圧倒的なビジュアル力感で突きつけてくれたのが、このエンタープライズと2001年宇宙の旅のディスカバリー号である。この「推進部をなるべく居住空間から離す」というのは当時のSFデザイントレンド。核融合などを使っているので事故が起きたとき汚染しにくいように、という発想が元にある。リメイク版の映画で、地上でエンタープライズが建造されているシーンは「???」だった。あれを地上で作ったら、重力であちこちポキポキ折れるだろうに???

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▲エンジン後部の玉、パイロット版ではこの部分にノズルのような小さな穴がたくさんあいている。3フィートモデルではピンポン球をカットして取り付けた、という話があるが真偽は不明。噴射口に見えるのを嫌ったロッテンベリーの一言で玉が付いたのは有名な話(パイロット版のフィルムも流用されているので、時々穴のあるタイプが出てくる)。2001年のディスカバリーにも最初は集光板があり、翼に見えるのを嫌ったキューブリックが取り去った逸話がある。どちらもクリエイターが空気中の航空機とは意図的に差別化しようとしていたのがよく分かるエピソードだ。

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▲初代だったはずが、後から「スタートレック エンタープライズ」が作られて試作船NX-01エンタープライズが登場したので、初代宇宙船エンタープライズではなくなった。というかまあ、それを言ったら全米投票でスペースシャトル初号機にエンタープライズの名前がつけられたので、あれが初代宇宙船ということになるが(笑) 実は初代は、常に画面上では右向きで、左向きは存在しない。裏に撮影用の支持棒がついていたためである。

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▲劇場版に登場した改装型NCC-1701。最初に劇場でこれの登場シーンを見たときは、みんなが感激の涙を流した。多くのファンの尽力で、ついに劇場に登場した、ということで、ファンサービスとして、とにかくナメるように執拗にエンタープライズを撮影しているのが実にファンの心を分かっていると感動したものである。スタートレックを知らない友人が「長すぎてダルい」と言ってたのが思い出される、そのぐらい「ファンのための長尺場面」だったのだ。撮影はダグラス・トランブル。ライトで各部が照らされるというアイディアも秀逸だった。

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 ▲見事なブラッシュアップで、現在でも通用する秀逸なデザインといえる。デザイナーは
リチャード・テイラーだが、幻のテレビ企画「STARTREK PHASE II」用にジェフリーズがデザインしたものに手を入れただけで、基本形はジェフリーズのデザインのまま。ここからパネルを執拗に塗り分けるという「アズテック・パターン」の歴史が始まった。

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▲基本初代と同じフォルムなんだが、ワープエンジンが若干太短いぶん、こういうアングルはいまひとつな感じになったと思う。そうそう、
全部できたらパネルに並べるつもりなので、船体には直接棒を固定してある。元々、特撮監督はロバート・エイブルだったが、遅延を危惧したパラマウントが首を切ってトランブルを起用。その時点ではミニチュアの表面はつるつるだった。トランブルは「こんなちいこいモデルで劇場用の撮影ができるかよ~! ディスカバリー号なんか何倍もあったぞー」とか文句をぶつくさ言いつつ(モデルの全長は90センチ程度。普通なら数メートルクラスを作る)、「こんなつるつるじゃ巨大感が出ねえだろ~!」とパネルの塗装と電飾を命じたという。

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▲この見上げるアングルはA型の面目躍如。巨大感を出すためのデザインといえるだろう。

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▲B型は基本エクセルシオと同じなので、あまり斜め前からのエンタープラズアングルは似合わないと思う。コイツは見下ろしたほうが格好いい。

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▲こんな感じで全面デカールで覆われる。面倒くさい。ああ面倒くさいw  濃いグレーの部分だけ塗装。胴体側面の張り出し部分は、B型固有の追加部分である。ミニチュアはILMのエクセルシオのものを改造して使っている。ミニチュアが映画で2機あったというのは誤解で、途中で大幅改造されたせいで違って見えるだけ。「ボイジャー」のスペシャルエピソードの再、新しいミニチュアが作られている。

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▲エクセルシオ級は船体が前後に長いため、斜め後ろから見ると格好いい。でも「エンタープライズ号至上主義」の頑ななファンには、「エンタープライズよりすごい船」というのが、初登場時はいまいち感情的に受け入れられなかった人も多い(笑)

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▲NCC-1701B。エクセルシオ級。第一、第二船体を繋ぐ薄い部分がなくなり、がっちりくっついてるのが特徴。ちなみにD型で円盤が分離するが、元々初代にそのアイディアがあり、そのためにああいう形状になっていたのである。 

AMTから発売されている、手の平サイズの「スタートレック」シリーズのエンタープライズを3隻セットにしたキットです。
スケールは1/2500とされていますが、ざっと見回したところ、パッケージにはスケール表記はないようです。

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▲こんな感じのパッケ。

「スタートレック」に関して、語りだすとキリがなくて、模型のブログなんだかスタトレファンのブログなんだか分からなくなる恐れがある、というか、必ずそうなるので(笑)省略します。
まあ、知ってる人には説明するまでもなく、1960年代から現在までドラマシリーズ5本、映画が13本作られている、世界最長寿で最大の現役SFシリーズです。
私は、トレッキーというほど濃くはないですが、一応、テレビドラマシリーズと映画全部見てまして、35年来のスタートレックファンです。

さて、実は、このキットのシリーズの存在はずっと前から知っていたのですが、最初にネットでパッケージを見た瞬間、よく説明を読まずに、なぜか、昔AMTから出ていた大型キットのリパッケージ版だと思い込んだんです。
昔のAMTのデキの悪さは良く知ってますので、「このシリーズは要らん!」と思って、以後、シカトしてたんですよね。
ところが、つい先日、何かの拍子に説明を読んで
ふーん1/2500かぁ、ん? 2500? あれ? それって、ものすげえ小さくない? AMTのキットってデカかったよね?
と気づいて、よく調べてみたら、2010年に出た新しいキットだと分かりまして、速攻で全部買った次第です。
(ちなみにTOSの後半で同型艦として登場するものは当時発売されていたAMTのキットの改造です)

このパッケージは設定上の時系列順に、3隻のエンタープライズがセットになっています。
TOS(初代「宇宙大作戦」THE ORIGANAL SIRIESの略で現在はこう呼ばれます )の記念すべき元祖
・NCC-1701 エンタープライズ
映画版(THE MOTION PICTUREの略でTMPと呼ばれる)のリフィット(改装型)バージョンNCC-1701
映画「スタートレック ジェネレーションズ」で登場したNCC-1701B
の3つをセットにしたものです。
実のところ、設定時系列で言えば、現在のところ、この前に宇宙船の初代エンタープライズとして、試作船NX-01 が存在するのですが、それはセットになってないので、厳密にはエンタープライズセットではなく、NCC-1701セットですね。

なお、改装型は、TOSと区別するために俗称でA型と呼ばれてますが(ここでも以後は便宜上A型と呼称します)、初登場時はTOSの改造艦として登場し、Aはつきません。
キットの付属デカールは復活前の何も付かないNCC-1701のみです
よく見たらAのデカールもついてました。説明書に何も説明書いてないんだもんなぁw

この1/2500シリーズは、他にもC型、D型、E型が発売になってるので、揃えると同一スケールでNCC-1701シリーズがそろい踏みとなります

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▲他のシリーズ。C,D,E型全部あります。どうせなら、ボイジャーやイクイノックスなんかも出して欲しいよねぇ。

後期のエンタープライズほど設定が大型化されているため、トイなどでシリーズになるときは、たいていスケールが違っていて、同一スケールは割と貴重だと思います。
このキットが三隻セットで、あとは一隻ずつのパッケージになってますが、これも初期の三隻が小さいためと思われます。
ただし、どうも何度か商品構成を変えてセット発売や単体販売されているようでして、実際このキットもセットと言いながら、TOSとB型にはベースを差し込むらしき穴があるのにA型には無い、しかも
穴の構造すらまちまち
で、しかも
差し込み穴があるのに肝心のベースが付いてないという(笑)
実に
いいかげん極まりないキットです。

あまりよく知らない人が見たら
エンタープライズ号ってこんなところに穴あいてたっけ? 変なの。
とか思うでしょうw

追記:その後の調べで、昔は三隻ずつセットでスタンドつきで売られていたようです

他にも、同スケールでロミュランウォーバードやクリンゴンバードオブプレイ、カーデシアガロア艦、USSリアライアント、USSサラトガなどの多くのセットもありますが、さすがに金が続かないので、今のところ買ったのはNCC-1701のみです。
あ、別途ポーラライツの1/350 NX-01は買っちゃいましたけど、(∀`*ゞ)テヘッ
(1/350なので、ものすごいでかい)

一応、シリーズの1701は全部作った後にパネルに飾るつもりなのですが(取らぬ狸の皮算用)、まずは三隻まとめて作ります。

というのも、この三隻は基本色がほぼ同一だから、まとめて塗った方が楽だからです。
俗に惑星連邦の宇宙船は「連邦カラー」と言われる色とされますが、実際には何度か色が変わっていて、この三隻はだいたい同じです。

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▲順番前後しますが、サフ吹きが終わった1701。サイズはご覧のように、ジャスト手の平オンサイズ、ミニミニです。あれ? なんかデジャブ、こんな場面、本編のどの話かにあったよなぁ? エンタープライズがロウソクとかであぶられるやつ(この話のエンタープライズは公式記録に残っていないが、プロップだとすれば、記録にないミニサイズもあったことになるらしい)。


なお、今回、意外とちゃんと写真を撮っていたのですが、いつもの『製作時間が長いと、いつの間にかどっかいっちゃってる』というパターンではなく、途中写真が紛失しました。
実はPCがランサムウェアにやられてしまい、途中写真が全部消えてしまったのです。
ランサムウェアというのは、画像ファイルなどを勝手に暗号化して、「戻したければ金払ってこのソフトを買え」と脅してくるマルウェアのことです。
普通に保管してる写真はバックアップを取っているので無事でしたが、カメラから転送して、整理する前の写真は一時フォルダに保管してるので、そこはバックアップ取ってなくて、全滅でした(T.T)


さて、ではキットを見てみましょう、パカっ(箱の蓋をあけた音)
ん?・・・あれ? パーツ欠品?・・・・いや、コレでいいのか・・・はぁ。
と、まあ、そんな感じのキットです。
つまり
透明パーツがないな
と思ったら、単に単色一体整形だったという。
実にシンプルなパーツ割りです。
いわゆるモナカキットの類です。

正直、普通に買うと三千円以上するシリーズですが、この内容でその値段は高すぎると思います。

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▲前述の事情により、写真が消えてしまったのでネットから拾ってきました。こんな感じで実に雑です。昭和の昔のガムとかのオマケプラモみたいですw

パネルパターンの塗り分け、俗に言う「アズティック・パターン」や窓などの塗装が、全てデカールで再現されるタイプのキットで、はっきり言ってキット本体よりデカールのほうが充実してます。
劇中で透明のところは、塗るか、デカールを貼れ、ってことです。 

スタートレックのアズテックパターンは、自力で塗るのはあまりにも大変なので、最近は、ぼちぼちと、こんな風にデカールで再現したキットが出てきますね。

私は、長い間、AMTのキットは作ってなかったので、少しはマシになってんのかな? と思ったら、
相も変わらずぞんざいなAMTクオリティでした

ちょっとイマドキのキットとは信じられない低クオリティですので、買おうと思ってる人は覚悟してください、とてもじゃないけど、ガンプラしか作ったことがなかったら作るのは無理ですw

スナップキットなのですが、そのままハメると、ピンはきっちりはまるけど、とにかくパーツがあわない、ずれる、段差や隙間は出まくり。
スナップキットっていのは、ただ「ハマる」って意味やないやろう!
とツッコミたくなります。
ヤミクモにハマればいいってもんじゃありません。
しかもさ、正式には「スナップフィット」って言うんだけどね
全然フィットしてねーじゃん!!w
スナップノンフイットだよねw


はっきり言って
デカールを貼る素体、ただのプラの塊
ただのエンタープライズ型をした塊素材、ぐらいに思うのが正解、デキの悪いキャストキットを修復組み立てしていくような根性が必要です。

でも、フォルムだけは割と良いですね。

コレね、物によってちゃんとプラの色も本体色に沿ってますし、一応のコンセプトは、たぶん、スナップキットで、パカパカはめて、塗装せずに、そのままデカール貼るだけでも、割とそれっぽくなる、っていうキットなんだと思うんですよ
けどね
こんなズレと隙間とパーティングラインが目立つとこに入ってたら、全然それっぽくなんねーよ!!(笑)
いくらアメリカ人がおおらかでも、おおらかすぎだろw
塗装必須ですw

分かりやすく言うと
バンダイのスターウォーズシリーズの、ものすごい劣化版
とでも言えば通じやすいかとw


余談ですが、昔、雑誌「ホビージャパン エクストラ」でAMTのD型の作例を作って死んだ経験があります(パーツは合わない、モールドだるだる)。
あの頃はインターネットもDVDもない時代、しかも当時私の住んでたところでは「新スタートレック」が放送してなくて、大阪の友達からVHSビデオのダビングを送ってもらい、画質の悪いのを見ながら、必死でディテールを判別しつつ、推測で「こんな感じかなぁ??」って、ものすごい曖昧に塗ったものです。
今やネットで検索すればいくらでも資料が手に入るし、アズティックパターンはデカールになってるし、なんともはやラクチンで、隔世の感がありますな。
狭い部屋で馬鹿でっかいキットを粒子まみれになりながら塗ったのは思い出したくない苦行です。

正直、スタートレックなんて、もの凄くデキの良いトイが山のように出てますから
なんでわざわざ、こんなヒドいキットを苦労して組まなきゃいかんのだ?
という疑問が時々頭をよぎりますが(笑) 買ってきただけのトイと自分で作った模型では感覚が違うんですよねぇ。
つくづく、モデラーとは、なんぎな生き物ですね
別にね、大ぶりな海外キットなら、この程度のぞんざいさはいいんですよ。
大ぶりな海外キットならば、1ミリパーツがズレてようが、削ってしまえば大した問題ではないわけです。
でも、手の平に乗るサイズのキットで1ミリのズレは、すごい形状の変形ですので、修正するのがメチャ大変なんで、だからこのキットは大変なんですよ。
 

さあ、毎度毎度、初回は談話だけで埋まってますが、まず、最初にやるのは、デカールをじっくり眺めることです。
なぜかというと、窓のモールドやパネルモールドなんかが、なぜかぶっとい凸モールドであったりするんですが、たいていの部分はデカールで再現されてるんですね。
窓が凸って時点でおかしいし、デカールを貼るにはモールドはむしろ邪魔でしかないので、削り落とすためにデカールで再現される部分とそうでない部分を見極めるわけです。
円盤部のモールドは、面倒臭いのでそのまま残しました、凸凹なので、後でデカール貼りにえらい苦労しましたけどw

あ、その前にじっくり眺めるのは、スタートレックキットを作るときの最強の味方
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▲日本独特の名著、「スタートレック メカニクス」を眺めることです。アメリカはどちらかといえばキャラ中心でメカに絞った資料本は少ないので、海外のスタトレモデラーもものすごく重宝してるとか。

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▲ご覧のとおり、プロップ写真がたくさん載ってて、ものすごく製作の参考になります。


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▲こちらは、ものすごく製作の邪魔になる生き物です

次に、ピンをハメるとパーツがズレるので、最初にピンは切り飛ばします。

あとはひたすら組み立て、ずれた部分を削り、隙間をパテ埋めします。
ワープナセルを支える翼状の部分が、左右一体で胴体部分込みになってて、ハメ込むようになってるんですが、ここがすんごいズレて段差と隙間が出るので、修正がメチャ大変です。
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▲とにかく、ズレ、隙間が出るので、ひたすら削り、パテ盛り、削りを繰り返します。このナセルの基部は、組むだけだとすんごい出っ張ったので、リューターで削ってツライチにしてる状態です。TOSのワープナセルステー?は細いので折れやすく、案の定途中で折れて、真鍮線で補強しました(T.T)

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▲こちらは仮組みしてみたA型。とにかくデキは最悪だけど、なかなか、小さいけどフォルムだけは素晴らしいですね。

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▲B型の底部。ちょっと見にくいですが、付属もしてないスタンドを差し込む穴があり、謎の凸モールドがあります。凹凸の問題ではなく、こんなとこにパネルラインはそもそもプロップにもないはずですw 全部削り落とします。パテの残り具合を見ると、どんだけズレや隙間が多いか分かると思いますw どうも、この穴があいているのは、完成品のスタンド付き商品があったからのようです。
ワープディフレクターの穴部分(全部の凹んでるところ)は、あまりに隙間があくので、一旦パテ埋めしてリューターで削りました。ディフレクター板のモールドは跡形もなく消えるので、プラ棒で作り直しました。

てなわけで、今回はここまでにします。

まあ、しかしアレなんですよ、最近、ガンプラでも1/144は作らないようにしてるんですが、なんでかっていうと
目が辛いんですよね、もうジジイだから(笑)
プロモデラー野本氏と、「1/144はもう辛いね、1/100が限界」とか話してたのが、もう10年ぐらい前ですからねぇ
最近は、ド近眼の上に、かなりの老眼が入ってますからね、小さいキットは作るのしんどいんですよ。
でも買っちゃったから、作らないとなぁ(笑)

 


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▲まずは完成品のお披露目です。いいですね、このアングルで見ると燃えますね~、ウォーマシンの最高のアングルです。あの「きゅいんきゅいん」いう甲高い効果音が聞こえてくるようです。


前回の続き、ベースの仕上げです。
というか、いきなり出来ちゃってますけどね(笑)
例によって、面倒くさいので、途中経過を撮り損ないました。

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▲いきなり途中経過をすっとばしで完成、申し訳ない。ポリパテの延長部と元々のベースパーツがうまく一体化していると思います。スミ入れ、ドライブラシ、パウダースポンジなど、オーソドックスな仕上げです。

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参考用追加画像。元のベースはこんな感じ。

ベースなのですが、基本的に中央部はキットのまま、周囲の延長部をポリパテで仕上げ、上にリキテックスのモデリングペーストを筆で叩くように塗って、地面感を出してます。
このぐらいの小スケールだと、一般的なパウダーを撒いて地面を作ると粒子が粗すぎるので、筆で荒らすぐらいがちょうどいいです
・・・というか最近は細かいパウダーやら便利な物も色々あるのかもしれませんが、私の頭は10年前で止まっているので(笑)、地面部分はパウダーなどは使わずに、直接筆塗りしています、プラのベース部分の表面とも馴染みがいいです。
なお、地面は全部筆塗りです。
地面と岩場部分を塗り分け、それぞれ、ドライブラシとスミ入れで仕上げていますが、多少パステルでくすみを入れました。

草などは、Nゲージ用のパウダーとスポンジ素材です。
昔、住宅模型の仕事をしていたときに、発注先がオリジナルのパウダーを作っていて、それがNゲージのものよりも質感が良かったので、それも若干混ぜてます。
私の場合は、スポンジ素材を使うときは、スポンジだけだと「イマイチ」に感じるので、一度スポンジを接着してから、水溶きした木工用ボンドをスポンジにたっぷり含ませ、その上からパウダーをかけるようにしてます。
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ベースに一体化した映画のタイトルがいい味出してます。こういう味は海外キットならでわですよね、こういうのはあまり国産では見かけません。


ウォーマシンを地面に固定する支柱は、パイプで中にコードを通してます。
計算間違いで、用意してたパイプではコードが通らなかったので、急遽、塗装後にウォーマシンの穴を拡げて差し込みました、なんせ穴からコード出てますから、切断しないかドキドキしながら、ぐりぐり穴をひろげました、大ボケです。
ああ、あと、色なんですけど、ウォーマシンのミニチュアは銅で作られていたそうで、あの色はまんま塗装ではなく銅だそうです。テレビ版はグラスファイバーだそうです。

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▲いくら見ても飽きない、シンプルなのに素晴らしいフォルムです。ステキですねー。鎌首をもたげたレーザー発射触手がたまんないです(俗にコブラヘッドと呼ばれています)。

あ、それとコブラヘッドの溝は劇中では細い溝ですが、このキットだと蛇腹状の溝になってます。
また、コブラヘッドの基部は円盤状で回りますが、作例だと一段飛び出していまして、これはキットのパーツの合が悪かったせいで、こうなっちゃいました。
元々は、きっちり胴体とツライチなんですけど、塗装したらだいぶ塗膜が厚くて入らなくなったようで、削って収めることも考えたんですけど、あえて円状がよく分かるように、そのままにしました。


戦車のほうも、着弾しているほうは地面に穴をあけてコードを通します。
それらを電池ボックスに接続して完成です。

ああ、そうそう、レーザーのエフェクトパーツは、クリアイエローとオレンジの重ね塗りでメリハリをつけてます。
最後にクリアーを厚く吹いてます。

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▲戦車はごく普通の戦車塗りです。オリーブドラブで塗装し、スミ入れとドライブラシで仕上げです。前に書きましたが、この戦車はパーツ段階で見るとモールドも甘くダルっぽく、キャタピラと転輪一体成形で玩具っぽいんですけど、きちんと塗装すると掘りが深いので、ご覧のようにとても良い感じに仕上がります。レーザーエフェクトの根元のほうにパーツの分割面があるのがお分かりでしょうか。ここからパーツが分かれてます。ベースには戦車のキャタピラ跡までモールドされています。


完成してから気づいたんですが、戦車って赤く熱されて溶けたような気がするんで、着弾してるほうは赤く塗れば良かったですね。

ああ、そういえば写真だけだと大きさが分からないと思いますね、前々回の指の写っている写真を見れば分かるんですが1/144と言われるように(公式にパッケージにはスケール書いてませんが世間では1/144と言われています)、かなり小さいサイズです、そのへん考慮して見て頂くといいかと。


このキット、ウォーマシンの差し込み穴はありますが、戦車を配置する場所にピンなどはありませんので、まず、ウォーマシンとレーザー光線がくっついたパーツを固定して、それにあわせて戦車の位置を決めてやる必要があります。
このレーザーのパーツが重いので、作業中へたに手を放すとぶらんぶらんして、レーザー発射口の触手部分が折れそうになり、苦労しました。 

完成してみると、結構いい感じになったと思います。
光らせてみるとレーザーも割と良い感じです。


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▲暗がりで光らせてみると気持ちいいですが、明るいところでも、光量が強いので結構光って見えます。


本体のライティングは結構いいかげんですが、大型のキットを持っているので、そちらで凝ろう、と思っていて、こちらはだいたいで妥協しています。

しかし、こうやっていろんなアングルから見ると、やっぱりウォーマシンはいいですねぇ。

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さあ、次は大型キットだ!!・・・・いつになることやら(笑) 

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