銀河ぐらますガイド 造型分室

元プロモデラー・もこもこフジタの、やっつけ模型ブログ

カテゴリ:特撮・SF系 > ミラクルハウス 新世紀合金 1/48 66式メーサー殺獣光線車

前回の記事は、本家からの転載でしたが、今回は新規です。

長い間、作りかけのものを放置しておくと、途中経過の写真を撮ってあったはずなのに、うっかり間違って消してしまったりします。
そんなわけで、今回のも、途中経過を撮影しておいたのですが、見当たらなくなってしまったので、いきなり完成写真です。

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▲きしゃー(サンダの声)。こんな白昼堂々と出てきませんけどね。自然光で撮影すると格好いいなぁ。

前回書いたように、このメーサー車はトイなので、
いじりだすときりがないから、とにかく改造したりパーティングラインを埋めたり塗り直したりという作業は一切なしで、ウエザリングと展示ベースだけ作る
というコンセプトで作り始めました。

それが2014年初頭
だが、途中で、家を新築することになったので、そっちが忙しくて中断。
旧宅で、ベースの形までは既に出来ていたのですが、そこで中断して、そのまま引越で新居に持ち込むことになりました。
1/48とはいえ、元々、でっかい車両ですから、作ったベースもでかい!
ダンボール一箱、ベースだけで占有してしまい、スチレンボードに石膏を塗ったヤワい状態で引っ越したので、だいぶ破損することになりました(引越屋さんが壊したわけではなく、自分で荷物の扱いがぞんざいで壊したんですが)

そんなわけで、またも
無理矢理、修復したのでメチャクチャ
というパターンに陥りかけて挫折しそうになりましたが、どうにか修復。
まあ、最後は例によって
面倒くさいので、適当に終わらせる
というパターンなのですが。

前回
キャタピラがボロボロになって、修復に必死
という記事を書きましたが、それから一年以上が経っていて、いざ作り始めたら、また、キャタピラがボロボロちぎれ初めて、えらい苦労しました。
強引に瞬着で固定したり、ピンで押さえたりして固定しました
一部、ピンで押さえるついでに、たわみを表現しているので、よく見ると、キャタピラがたわんでるとこがあると思います。

車両本体は、パステル系のウエザリング剤と、エナメル塗料で汚しを入れ、ドライブラシしています。

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ベースは、スチレンボードと発泡スチロールで削りだし。
その上から、石膏で覆って、岩場を表現してます。
あくまでも、俺のイメージで作っただけですので、劇中の初登場シーンとは異なります。
まあ、ブツがブツ(トイ)ですから、ベースだけ凝っても仕方ないんで
ジオラマ、というよりは、あくまでも展示ベースという意味あいで、ざっと仕上げてます。

塗装は、面積が広いと、模型用の塗料で塗るとコストが高いので、俺の場合は水性ペンキやアクリルガッシュを併用してます。
まあ、実際は、ガッシュのほうが値段が高い、という噂もありますが(笑)、絵も描くので、家にたくさんあるもので。

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木は、幹は本物の木、葉はスポンジ、軽くパウダーを撒いたり。
昔、住宅模型を作っていたときの、残り素材で、市販の素材ではありません。

道路なのですが、俺はいつも、アスファルトは耐水ペーパーを貼り付けて表現します。
スケールに応じて、番号を選べば荒いのから細かいのまで表現できていいですよ。

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全体のレイアウトはこんな感じ。
面倒くさかったので、ガードレールは紙です。

水面は、クラフトショップで売っていた水の素みたいな素材を試しに使ってみたのですが、湯煎で溶けると書いてあったので、てっきりパラフィンみたいな素材かと思ったら、ぶよぶよのゼリーみたいな素材で、あまりうまくいきませんでした。
埃がたまったら、くっついてヤバそうです。

このトイ、元から電飾が施されていて、劇中同様に、メーサーの透明部分がびよびよと順番に光ります!
カッコイイです!
ですが、車体下面に電池ボックスとスイッチがあるので、ベースに固定していると不便ですから、分解してコードを引っ張りだし、ベースの中に通して、ベースに電池ボックスとスイッチをつけてあります。
前回の記事で書いたように、牽引車の運転席とライトだけ電飾を追加しました。
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明るいときはこう。

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暗闇で見るとこんな感じ。
格好いいぞ!

以上、やっつけ模型でした。
トイの展示ベースなので、まあ、こんなもんでよしとします。

それにしても、あらためてこう写真で見ると、本当にメーサー車のデザインは秀逸ですよねぇ。
写真のほうが、広角が効いていて、肉眼で見るよりもいい感じです。
ほとんど芸術ですなこのデザイン。
次回のハリウッド版ゴジラには、ぜひとも、コイツを出して欲しいもんです。


本家からの過去記事転載です
元記事は2014/02/19
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いじりはじめたのは、ずいぶん前なんだけど、いまだに完成してない

ミラクルハウスの新世紀合金シリーズ 1/48 66式メーサー殺獣光線車
でげす。
このシリーズにはリモコン版もあるけど、俺が持っているのは動力入ってないディスプレイ版

俺は、やっぱり基本的に
トクサツの人
だと思う
何か好きなメカを3つ挙げろ、と言われたら悩むけど、たぶん一番がこのメーサー車
あと、ウルトラホーク1号とポインター、それに海底軍艦は甲乙付けがたい感じ
次点でメカゴジラ、モゲラ、ホーク3号、マグマライザー、ハイドランジャーぐらいかな

なんで、まあ、一番好きなメカのひとつ
言うまでもなく、このメカが我々の目の前に現れたのは、東宝特撮「サンダ対ガイラ」からである。
その圧倒的な存在感!
職人芸の極みな爆破テクニックによって、なぎ倒される木々が、そこに存在しないはずの光線の力感を圧倒的に表現する
まさに
芸術!
と言って差し支えない。
日本の誇る天才作曲家、伊福部明の圧倒的にパワフルでノリノリなマーチに乗って展開される、一連の自衛隊の攻撃準備から攻撃に至るまでのシーンは、まさに世界の東宝の面目躍如という格好良さ
子供心を鷲づかみにした


ちなみに、このシリーズでは昭和後期ゴジラシリーズに登場する70式メーサー車もあるが、これは要するに、ミニチュアが壊れちゃったんで、パーツ減っちゃいました、という状態のプロップであるw



とにかく、邦画の全盛期の、最高峰たる東宝特撮の中で、最も芸術的な職人芸が発揮されているのは、この「サンダ対ガイラ」のメーサー車の攻撃シーンと、キングギドラの光線の着弾シーンであると思う。

カット割りの妙
実写パートとのカットバック編集の見事さ
ミニチュアワークの素晴らしさ
光学合成の力感を最大に表現する着弾のタイミング(火薬制御)
映像を最大限に盛り上げる天才、伊福部昭の音楽!!!

当時、予算は今の映画に比べれば遙かに潤沢だったが、決して充分とはいえないスケジュールの中で、これほど全ての要素において最高のものが集結のは奇跡的と言えよう
その素晴らしさは、筆舌に尽くしがたい。

実際、以後、平成ゴジラまでも、手を変え品を変え、メーサー車が登場し、メーサータンクやヘリになってまで登場を続けることや、最初の頃は違う作曲家を使ってみたが、結局
やっぱり東宝特撮は伊福部マーチじゃなきゃ駄目だ
ということになってしまい、延々と伊福部マーチが使われることになるのも、いかに、かつての東宝特撮にインパクトがあり、素晴らしかったかを物語る証左と言える。


まあ、そんなわけでイレコミ度の高いメカなのだけど、俺、個人的には、いくら好きでも、こういう「トイ」は買わない主義なんですよ
いや、主義っていうわけじゃないんだけど、単に高いお金を出す気がしないということで。
プラモなら買うんだけど、完成品は高いと買わない、まあ、そのぐらいの価値しか感じてないってことです。

というのが、俺のデフォルトなんだけど、コレ、なんかアマゾンで処分価格で売ってたんだよね
通常価格に比べてあまりに安かったんで(だいたい1/6ぐらい)、うっかり買ってしまったという。

なわけで、なかなかよく出来たトイです
1/48だから、でかい!
光線部分光ります、いいです
index
▲こんな感じ

というわけで、いいのはいいんだけど、やっぱりトイなので、おもちゃっぽさが抜けないから、いじってやろうと。
もう、これは
パーティングラインとか合わせ目とか消すのはやらず、塗装もしない、そのままで、ただ汚しを入れるのと、展示ベースだけを作る
という風に割り切っていじり始めた。

ところが、いじりはじめたとたん、問題が発覚
半年ほど置いてあっただけで、ゴムキャタピラが劣化してぼろぼろにちぎれ始めた
( ´゜д゜`)エー
いくらなんでも、劣化早すぎ
これは商品の欠陥だろう?
もしかして、この商品が処分されてたのって、この問題があったからなのか??
と疑ってしまったが、疑っても仕方ないので、なんか考える

どっかからゴムキャタを引っ張ってくるのが一番早いし、タミヤのMMシリーズのキャタピラを持って来てもリアルでいいんだが、いかんせん
お金かけたくない
というセコい思いがあるんで、考えた末に、こうやって修復

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木工用ボンドを水で溶き、そこに墨汁を入れて黒い汁を作る
で、ちぎれかけたキャタピラを並べ、表と裏に筆で塗りつけた
木工用ボンドは乾くとビニールみたいになるんで、要はビニールコーティングしてるみたいな感じ

墨汁を使った理由は、木工用ボンドが水溶性なので、水彩系ので着色しなきゃいけないわけだけど、たぶん絵の具とかより、漆黒が出やすいと思ったから。
まあ、後で汚すんで、関係ないけど。

やってみるもんです
おかげで綺麗に治った。
この方法、昔の劣化したゴムキャタピラのキットを修復するにも使えると思う

よく出来たトイだが、唯一のネックが、牽引車のガラスが赤いプラ
なんで?????

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これはいくらなんでもあんまりだろう、ということで、ここだけ作り直し

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本体にはウエザリング
スミ入れして、ドライブラシで立体感を出してやった
パステルで埃を塗りつけて完成

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運転席は作りたくないので、ガラスはスモークにしたかった。透明プラ板にペンキ系のクリアを塗ると、こんな風に綺麗なスモークになる

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つけてみたら、イマイチ。なんで、ボツ

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ついでに運転席に乗せる人も作る。運転席を光らせ、ガラスはスモークにするつもりなので、シルエットだけしか見えないから、ものすごくおおざっぱ
素材はスカルピー

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こんな感じで、仕切りと手前の部分を作る。光漏れ防止もかねている。スチレンボード。組むとシルエットしか見えないから適当。

結局、ガラスはスモークのエンビ版を買って来て、作り直した。様子をみながら、いまいちしっくりこなかったので、いろんな素材で4回作り直してる。

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完成するとこんな感じ。
運転席は見えません。

今回はここまで。

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転載時の追記:この後、家を建てることになり、色々と忙しくなって、とどこおることになる

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